kobeniの日記

仕事・育児・目に見えない大切なものなどについて考えています。

Etsyで世界を旅しよう vol.5 ローリングピンでクッキーをつくった

Hello world, kobeniです。

Etsyで見かけてずっと気になっていた「rolling pins」のことをツイートしたら、友人のかのこ氏(twitter:@kanoco_12)が購入してトライしてみてくれたのですね!おお~楽しそう~と思ったので、わたくしも購入して、クッキーをつくってみました。

 

https://twitter.com/kobeni/status/1226477975408766976?s=20

 

 これが、きっかけになったツイート

 

これが、かのこ氏が焼いたクッキー

 

 

ローリングピンはお菓子づくりか、あるいは陶芸などのクラフトに使うらしいのですが、伸ばすときの麺棒そのものに型が彫られていて「そ…その手があったか!!」というような器具です。rolling pinsだけだとただの「麺棒」の意味なのですが、たぶん麺をあのような棒で伸ばすのはアジア圏であって、ヨーロッパなどであの棒といえばお菓子づくりの方がメジャーなのかもしれません。Pinterestなどのサイトでrolling pinsと検索すると、このクッキーづくり用のpin画像がたくさん出てきます。

海外ではクリスマスのクッキーづくりに使われることが多いようです。かのこ氏から、「けっこうデカかった」と聞いていたので、我が家では子ども用(サイズが半分くらいので、子どもがコロコロするのに丁度いいもの)を購入してみました。

 

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これがrolling pins

既に見た目がかわいいですね。キッチンに置いてあったら和みそうです。クッキーそのものはスーパーに売っている超ふつうのやつを使いました。さて早速コロコロしてみましょう!

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こんなふうに…

子どもはぜったい「やりたい!!」って言うだろうと思ったのですが、案の定大人気でした。上手にできるのだろうか!

 

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クルクル!

おお~!できた!

 

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大人用はこの倍くらいの長さみたいです

6歳児の手でこんな感じなので、子どもが扱うにはこの大きさはピッタリかもしれません。お料理が好きな方で、もっとたくさんの量をつくる場合は、大きい方がたくさん、柄も美しいクッキーが作れるような気がします。

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ごく普通の型しかないためこんな感じです

あとは普通のクッキーと同様に、型で抜いて並べていきます。

もっと大きくて、丸い型抜きがある方が、柄が映える気がしますので、そのようなものを準備しておくのがおススメです。

 

 

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ぜんぶ並べました

 

そして焼いてみました!さいきん電子レンジが壊れて買い換えたばかりなので、オーブン機能はこのクッキーを焼くのが初仕事です。やりがいのある初仕事で良かったですね。

 

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家族で美味しくいただきました もっとたくさん焼いた方がいいです

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おお~!?模様が入っているだけでなんとなくプロっぽい!もっと薄くてもよかったかも…あと、もうちょっとコンガリ焼いてもよかったかも…でも初めてにしては上出来では!

 

rolling pinsはいろんな模様がありまして、私ももう何本かほしいなあと思いました。

 

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猫とか

The Perfect Rolling Pin For Cat Lovers Out There - I Can Has Cheezburger?

 

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これは、ポ……

pin.it動画でも見られます

 

 

次は違う柄のも買ってみたいな~なんて思いました!

 

 

 

(おまけ 次男がサラッとつくったカービィのクオリティが謎に高かった)

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目までリアルなカービィ

※2021年1月追記

お店でピンを販売するにあたり、もう一度作ってみました。

生地はなるべく薄めにすること、また生地に模様をつけ型を抜いた後に、一度冷蔵庫で冷やしてから焼くこと、などに気をつけるとさらに綺麗に焼けます!

模様をつける時、ピンに生地がくっついてこないように、小麦粉などをつけてやってみてくださいね〜 

 

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過去のETSY関連記事はこちらです!

www.kobeniblog.com

 

 

Etsyでお買い物をしよう 私が買ったモノ・お店紹介します

 

helloみなさん、お買い物してますか?
たびたびEtsy大好き!を公言している私ですが(※断じて回し者などではありません)、仲間が見つかりません。Twitterなどで、どうしてみんな買わないの?と聞いてみると、「海外から買うのが怖い」「途中でロスト(行方不明になって届かない)したらどうしよう」「言葉が通じない」といった不安があるとのこと。

みんなが思ってるより、Etsyのお店は「素人集団」ではありません。もともとは手作り品を売る場所だったと思うのですが、最近は、他にお店も持っていて、Etsyにも店舗を持っているというお店が多いです。私はここまでの買い物で、「買ったモノが届かなかった」ことは実は一回もないんですよね(「これ関税で一回開封されて、もう一度閉じられたな」ということは一度あった)。以前はPayPalしか使えませんでしたが、現在はクレジットカード対応しています。

UIが使いづらくて、全然見つけられない・人気商品もわからない、という頃もありましたが、最近では日本語翻訳も部分的に進んでいたり、レコメンドや人気商品紹介機能も進んできて、だいぶ使いやすくなりました。

それでもやっぱり、最初のお買い物はハードルが高いし、送料や、届くまでの時間を考えると、億劫になっちゃう気がします。(海外からの買い物は、決済までの時間にいろいろ考えてしまって、そうこうするうちに衝動が消えてしまうという声もw)

 

今回は、あらためて私が「なぜEtsyが好きか」という話を書くのに加えて、私が実際に買ったお店を紹介します。私が先に買ってるわけだから、少なくともそのお店は信用できそうでしょ?皆さんも気に入るお店があるといいなと思います。

 

 

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あらためてEtsyが好きな理由その1   変なものがいっぱいある 

この「変」は、いい意味です。あんまり予想ができないデザインや、アイデアに出会えるのが一番楽しいです。

私は昔から洋書の雑誌を見るのが好きで、海外に行ったら買って帰っていたのですが、Etsyは世界中の雑誌のアイテムコーナーを見てる気分になれます。なんとなく、「今この国ではこういうのが流行ってるんだなぁ」とかも分かります。日本の手作り集合サイトもあるのですが、なんとなく「日本の手芸が好きな人の好みの集合体」みたいになってしまっている印象で、良くも悪くも似通ってます。私にとっては「なにこれ?」というものがあんまりない場所なんです。

雑誌フィガロでパリ特派員のお土産コーナーに載ってたようなグッズを、自分で選んで買うことができるのって最高だと思いませんか…?

「パリの子ども部屋」とか読むの好きだった方や、IKEAで本場っぽいクリスマスの飾り買っちゃうような人には、めちゃくちゃ楽しい場所です。例えば日本のアクセサリーショップだと、落ち着いた色合い・小さめの石ばっかりになりがちだったりしますが、Etsyだとカラフルだし、素材も色々で楽しいです。

 

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最近「!?」ってなったのは、70年代アメリカの着せ替え本

 

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メキシコのお店のシューズ

Etsyが好きな理由その2  ビンテージ・アンティークもある

フランスに行ったらクリニャンクールに行きたいし、「東京蚤の市」にも何度も行っている人、私だけじゃないと思うのですが、Etsyはこれらもすごい量で売ってます。アメリカのビンテージショップは古着が強いし、北欧は陶器や刺繍の飾りが強いし、フランスだと銀食器やビンテージドレスが強いです。アンティークやビンテージって、もちろんプレミアがつくブランドなどもありますが、「一個しかなくてめちゃくちゃ可愛い」ものって、他の人にはわからない価値、プライスレスだと思うんですよね。日本のアンティークショップのバイヤーさんだって、そういう一期一会の出会いを大事にして買い付けてると思うし。

ただ、もしこれが東京や赤坂の蚤の市だと、正直2時間歩くとヘロヘロですが、Etsyなら「フランスの古着見たあとインドのビンテージ布見てアメリカのクリスマスオーナメント見る」とか5時間ぐらい余裕でできるとこが、いいとこですね。

 

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最近こういう新品キッズがよく着てますが、これは80年代のUS古着

 

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フランスの1920年代のシャツ

 

Etsyが好きな理由その3  世界の文化に出会える 

所詮は物欲でありただの買い物なので、あんまり高尚なことは考えてないのですが、「やべえマジでかわいい」と思うものって、大抵そのデザインの歴史が古いんですよね。kunelとかお好きだった方はわかると思うのですが、その地でずっと受け継がれてきた物語のあるデザイン・モノって、オリジナリティがすごく強いし、歴史の積み重ねで洗練されていっているし、流行とか蹴散らす美しさがあるなと思います。

「〇〇族」の伝統工芸は、世界のどこの国のものでも超絶おしゃれです。

「なんかこれ可愛いなー、ここに繰り返し書いてあるSamiってなに?」とかってggってみると、スカンジナビア半島に住むサーミ族の伝統工芸でした。とか、そういうことがよくあります。日本でも人気のあるキリムやギャッベなども、もちろんEtsyでも売っているのですが、現地でどういう人たちがそれらを作っているのか、「ユーザー詳細」を見ると分かったりします。織り方とかもね。

私はフェアトレード専門店などでお買い物はあまりしたことがありません。トレードがフェアだろうが、デザインが好みじゃないものは買いたくないからです。そこでいくとEtsyでは、自分の好み先行で選べるから嬉しいですね。その上で、現地の人たちの収入源になるならwin-winで最高です。

ユーザー詳細欄を読んでみると中には、「貧しい村に住んでます、ヤギとか牛のお世話の合間に趣味でつくってます」みたいなお母さんもいます。そういう人から「直接」買えるのも割と、いいですよね。もしお母さんが、例えば村から都市部の観光地まで持っていって実店舗で売る場合、あるいは遠くの国へ輸出する場合、取次業者が入る必要がある。そこでぼったくられたりしない(そんなことあるのか知らないけど)わけだから。「ユーザー詳細」のところを、動画付きで・自己紹介含んで書いてくれているお店もあるので、「生産者の顔」を見ながら買うのも楽しいかも。

私だって本当は海外旅行に行きたいんです!(突然の心の叫び)でも、海外が苦手、英語が苦手な夫と、小さな子たち二人を連れて遠くまで行くの、ものすごく気が重い…。自由に海外旅行できるようになるまで、まだしばらくかかりそうですし、それまではEtsyで世界を旅したい、と思ってます。

 

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メキシコ オトミ刺繍

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東南アジア モン族の刺繍

Etsyが好きな理由その4  日本だと高いものが安い(こともある)

そもそもEtsyは、送料を除けば、まあまあ「現地価格」に近い金額で売っている場所なので、「日本で買うと高いものがEtsyでは安い」ってことも当然あると思います。先に書いたように、取次業者ではなく生産者から直接買えるものもあるわけで。それを探すのが醍醐味だと思いますね。あと、海外の人はメッセージとか送っても嫌がらないです。値切り交渉したり、セットで売ってくださいと頼んだり、色々とコミュニケーション取るのも楽しいです。英語圏以外の人も多いので、お互いニュアンスで通じますw メッセージを送る機能もあるので、慣れてきたら翻訳ツールとか使って、会話してみたり値切ってみるのも良いかも。

 

 

 

さて、デメリットも当然ありますので、それらもキチンと書いてみましょう。

 

Etsyのデメリットその1  送料が高い&届くまで時間がかかる

 

送料って売り手がどう調整しているのか、私はよくわからないのですが、やっぱり国によっては「高っ!」という場所もあります。また、届くまでには時間がかかります。ファストシッピングなど使えば別ですが、通常ヨーロッパからだと二週間ぐらいは余裕でかかります。Amazonプライム翌日配送にどっぷり浸かった日本人には…この二週間はなかなかしんどいですね。「そんなに急いでない&日本や自分の住む街では手に入りにくい」買い物がおすすめです。忘れた頃にやってくるこの感じ、「あしながおじさんから突然贈り物が届いたごっこ」みたいな風に考えると楽しいぞ。

「送料無料」にしている商品やお店も一部ありますので、それで探すのも良いですね。エアメールってやっぱ届いた時に特別感ありますよ。切手とかカワイイし。

PayPal でしか払えないお店や、日本に配送してないと書いてるお店もありますが、メッセージで聞くと「大丈夫だよ」と言われたりもします。

 

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商品ごとにこういうの書いてある

Etsyのデメリットその2  探しづらい

 

以前はかわいいと思うものをなかなか見つけにくい場だったのですが、最近はレコメンド機能が充実してきました。

商品、そしてショップをどんどんお気に入りにしましょう!そうすると、似た感じの商品やショップをどんどんおすすめしてくれます。私は、気がついたら商品を1000以上お気に入りしてました。どんな物欲だ。

あと、検索語を英語でいれる際に、工夫をしましょう。「北欧っぽい柄の手袋」はnordic mitten 、「刺繍のアクセサリー」はembroidery accesary です。otomi、Scandinavian、suzani、geometric、Halloween とか色々やってみてね。

 

返品もできるお店が多いです、やったことないけど。★によるレビューがあって、Etsiyだと基本的に4以上が当たり前ですが、たくさん売った実績がある&レビューが★4つ以上のところだと安心ですね。最近は配送追跡もできるっぽいです。

 

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★がユーザー評価、その横の数字が購入実績数です

 

 

私が買ったモノとお店を紹介します

 気が付くといろんなもの買ってました。あんまり高いものは買ってません。

 

https://etsy.me/2Q1TNEZ
Alphabetbags

 ピンバッジです。ピンバッジもすごくいろんなデザインあって面白いです。

1個あたり7ユーロ、800円くらいです。

 

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サコッシュにつけたりすると可愛いかなって

 

 

 

 

https://etsy.me/2Qhf77R
Vliving
クッションカバー

ここのお店どれも可愛くて、まだまだ買い物したいのですが、セールになっていたのでそれらを中心に買いました。本当はポンポンがついていたクッションカバーもあったのですが、ネコに取られました…。


セール含む10-18USD、1200~2000円くらい。

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ポンポンは猫たちに喰いちぎられました…

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ラッピングも可愛いですよ

 

 

https://etsy.me/2tRFeLx
Bubblesky

ピアス

ふたつ買いました。送料が13USD、ふたつで40ドルくらいだったので送料込み4500円くらいかな。

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ピアスはよく買ってます

shaktiwali

ミャオ族の指輪

送料込み33ユーロ 4000円くらい

写真より実物の方がちょっと色がくすんでいました。そういうことはたまにあります。

でもすごく気に入っているため、また買いたいです。

 

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仕様はちとボロいがどちゃくそ可愛いデザイン

 

 

 

https://etsy.me/2sjvz09
Dana jewellery

幾何学ピアス
ピアス送料込み2つで50ユーロ 一個3000円くらい

ここのは関税で一度開封された形跡がありましたが、それはお店にも不可抗力なのでは…と思いましたw

 

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関税で一回開封された形跡がありましたw

 

 

https://etsy.me/2FRTQNn
totParis

ヘアバンド
25ユーロ 3000円くらい

日本でヘアバンド買おうとすると、だいたい暗い色の無地で、ちょっと変わったデザインだと5000円くらいするので…

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ヘアバンド大好き!また買いたいけどいまショートヘアだ

 

https://etsy.me/37iKtCx
Jolanta knit

手袋
送料込み38ユーロ 4500円くらい

こういうの東京蚤の市で買うと7000円近くしますよ…。実物めっちゃ可愛いので大好きです。みんなも買ってみて。リトアニアはじめバルト三国って手芸に伝統あるよね。

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この手袋がいちばん「買って良かった」かも

 

※おまけ ロシアから絵葉書を買ったことがあったのですが、とつぜんクリスマスカードが送られてきて嬉しかったです

 

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ロシアってチェコに負けないkawaii文化あります

 

 

https://etsy.me/37hYbW8
Taste vintage
クリスマスの飾り(ビンテージ)
送料込み22ユーロ

クリスマスのオーナメントはビンテージが可愛いのでは、とここ数年思っていて、毎年ちょっとずつ買い足してます。

 

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ラトビアめちゃくちゃ面白い国です

 

デジタルダウンロード

1デザインあたり100円~200円くらい

 

https://etsy.me/2F6IVzf
D&Ddegital delights


https://etsy.me/39nZ1m3
Past paper pretties


https://etsy.me/36oydje
Artgaze

 

ビンテージで著作権が切れているデザインを、ダウンロードで売っているお店があると気づきました。商用利用はお店によって可能なところとそうでないところがあるようですが、販売ではなく単にデザインをいじって、ネットプリント配布してみました。

まだまだかわいいデザインあるので、アレンジしてポストカードとか作ってみたい。

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ネットプリントで頒布しました

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字とかは私が足してます。左のはNY公共図書館のパブリックドメイン。

 

EarthlyGoodHome

送料込み89USD 9700円くらい

ソファーにかかってる、十字の柄のやつです。写真よりも生成り色だったので、あれ~と思ったのですが、使ってるうちに気に入ってきました。

猫がポンポンを喰っていますね。

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ポンポンは喰いちぎられた…





https://etsy.me/2Qu5xzd
Slivkatlier
ピアス

送料無料、なぜかちょっと割引してくれて、15ユーロ。1800円くらい

これが一昨日ぐらいにスロバキアから届いた買い物です。「クリスマスに間に合わないけど大丈夫?」って連絡くれたり、とても優しいお店でした。届いたらショップカードにインスタのアカウントが書いてあって、見に行ったら、「これは私にとってもけっこう特別なやつで、日本に行くんだよ!」といったことが書いてあって、なんかすごく嬉しかったので私もインスタに載せてメンションしておきましたw

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このピアスは彼女にとっても特別だったって。


 他にもまだ買ったものあるのですが、ざっとこんなとこです。


最後のピアスみたいな体験ができると、海外からの買い物って楽しいなあ~と思ったりします。スロバキアってどんなとこなんだろ、いつか行ってみたいなあと思えたりするからですね。

せっかくインターネットが普及して、海外の人ともサッと繋がれるようになったのですし、「間に大資本(「有名ショップのお墨付き」とか含む)を挟まない買い物」がもっと進んでもいいんじゃないか?と思っていて、こういう記事を書いてます。直接購入できる方はそうやって楽しんでもらって、「やっぱり面倒」という人には、私が「店舗持たないバイヤー」としてちょっとずつ仕入れてお譲りする、みたいなのもやってみようかな?と思っています。

 

→というEtsy好きが高じて、webショップを開きました!

セラーと直接会話をして、商品をロットで仕入れて販売したり、しております。よければご覧ください。

2020cordelia.theshop.jp

 

インスタのフォローもお願いします

https://www.instagram.com/cordelia_kobeni/

 

 大事なことを書くの忘れてました、Etsyは「アプリ」でお買い物が便利です!
PCからだと国別とか色別検索もできますが、基本はアプリがいいと思います。

 

ではでは。少しでもEtsyメイトが増えたら嬉しいなって思います。

皆さんも楽しいEtsyライフを!

 

 過去のEtsy関連記事はこちらです。1~4まであります。

 

 

ETSY カテゴリーの記事一覧 - kobeniの日記

 

 

 

 

 

「出産したら退職せよ」に立ち向かう朝ドラヒロイン(「なつぞら」20週)

朝ドラ(NHK朝の連続テレビ小説)100作めの「なつぞら」。第20週(8/13-17)は、主人公のなつが妊娠し、社員を続けるか・辞めるか。という描写がなされた週でした。朝ドラの放送期間は半年間で、上半期は9月末に終わるので、今ちょうど三分の二ぐらい来たところです。

私はここ数年、日本のドラマが好きで、色々たのしく観ています。朝ドラを観始めたのは「純と愛」くらいからで、過去の作品に詳しくないので、「朝ドラとはこういうもの」という語りは、上手くできません。ただ、朝ドラは「女性が主人公の成長譚」であることが多い、というのは知っています。歴代のヒロインが何人も登場するなど、100作の節目ならではの特別感もある「なつぞら」。その中で、朝ドラの中でも大きなテーマのひとつとなる「仕事と育児の両立」はどんな風に描かれるのか、楽しみにしていました。

 

■「新しい女性アニメーター像」の模索に、通底する「開拓者精神」

 

現代では多くの人が、何らかの企業に勤めサラリーマンとして働いているので、「仕事と育児の両立」はそのまま「組織内での労働・雇用問題」に直結することが多いです。しかし朝ドラではこれまで、「組織の中で仕事と育児両立の道を切り拓く」という描写は、あまりなかったようです。

 

 

 

(このタシマシさんの一連のツイートが詳しいので、ご覧ください)

 

ヒロインが「雇用機会の喪失をきっかけに、天職に出会う」という構成が多かった。つまり「一度は会社・組織を辞めて(辞めさせられて)から、自営業やフリーランスとして手に職を持ち、育児をしながら働く」というヒロインが多かったんですね。これは日本の女性の、働き方の歴史から考えても当然のことで、朝ドラヒロインのモデルになるような女性(朝ドラは、現代よりも過去、戦中~戦後あたりが舞台となることが多い)は、雇用の面から見ると、特に出産後は「経営者や自営業で活躍するしか道がなかった」ということだと思います。

 

働きながら育児をする権利を守る法律としては、「男女雇用機会均等法」が昭和61年(1986年)に施行。「育児休業法(現在は育児・介護休業法)」が 平成4年(1992年)に施行、この二つの法律が主となっています。なつは現在30歳、「なつぞら」における「今」は昭和42年ごろの設定なので、これらの法律もまだない時代の出来事ということになります。

「なつぞら」の中で、なつや茜さんといった「正社員として雇用された女性」は当時、結婚して子どもができたら辞めます(=「契約」に切り替える。この「契約」は、現代の契約社員ではなく、作画一枚あたりでお金を支払われる個人事業主・フリーランスとなるということ。つまり実質、解雇です)という誓約書を書かされていた。ですが、なつは「このまま社員として仕事を続けたい」と主張します。

史実としては、「なつぞら」ヒロインのモデルとなった東映動画の奥山玲子さんは、東映動画の労働組合に所属しており、その組合が、出産育児の問題に取り組んでいたようです。「なつぞら」では、なつの故郷の十勝でも、「農協」がメーカーと対等に交渉できるよう、生産者たち自身の手で工場を立ち上げバターをつくる。といった描写がありました。今回のなつの件に関しては、作中「組合による交渉」という表現方法は取っていませんが、今週も何度も「組合」というワードが登場しました。

ただ正直、「なつの今回の意義申し立てが組合活動だったかどうか」は、私自身はあまり関心がないです。このドラマでは、組合活動の根本的な考え方というか、もっと手前の価値観=「自分の手で新しい道を切り拓き(開拓者精神)、そこでなにかを生み出す生産者は尊く」「それ故に生産者・労働者と、雇用主の立場の対等性は守られるべきで」「生産者・労働者は、ひとりではなく、全体の問題として解決を図ろう」というようなことが、ここまで様々なモチーフを使い繰り返し主張されてきました。現実にはなかなか難しいことですが、なつは今回、一緒に働いてきたアニメーターたちの応援と共に、「自分が女性アニメーターの新しい生き方を切り拓きたいのだ」と、社長に直談判に行くことができました。そのことが唐突に感じられないよう、過去回で丁寧に、根本的な考え方やそれを取り巻くいろんな立場の人の感じ方・動き方を描いていたなと思っています。

 

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まるで我が事のように怒ってくれる神っち(モデル宮崎駿)。こんな同僚居たらホントに心強いのに…

■なつはなぜ、「社員でいつづけること」に拘るのか

 

「契約」に切り替えられる(繰り返しますがこれ、「契約社員になる」じゃないです。解雇され個人事業主としての契約になる、という意味です)のがなぜそんなに不満なのか?という声も、感想の中にはありました。そういう声が多い理由はもちろん、「出産したら契約を更新しない」とか、「出産後、時間の融通が利く働き方が、パート勤務しかない」とか、そういった理由で会社を辞めざるを得ない女性が、現代にもまだまだ居るからだと思います。(事実、茜さんはそういった現実を飲み込んで辞めていき、今は前向きにお母さんをやっていましたね)なつは、あたらしい道を行こうとしています。夫のイッキュウさんにも、後人のために新しい道をつくれと言われていましたし、同僚の神っちも、「会社にこれまでのキャリアを評価させるべきだ」と言います。「既存の選択肢では満足できない、社員でい続けたい」という意志を、ハッキリ主張することにしたんです。

この「なぜ、なつが社員に拘ったのか」というところはそのまま、「なぜ、そこまでして働き続けたいの」「なぜ、周囲に迷惑をかけながら」「なぜ、会社の配慮を無視して」という、現代でも母親がよく言われる声に対する、ひとつの回答になっていなければいけません。(朝ドラが、過去の出来事を書いていようが、現代の視聴者の心に響く表現にするにはやはり、現代にも通用する台詞になっている方がベストです)

以下、台詞の引用です。

 

社長(大意です)「契約といったって、いじわるで提案しているんじゃない。子どもが生まれたら、どうしたってこれまでのようには働けない。契約の方が、出勤時間が自由になる。これまでのような社員と同じ責任を担うと、まわりに迷惑がかかるだろう。それこそ、(アニメーターたちが信条としている、仲間同士の)結束を乱す。契約の方がラクじゃないか」

 

なつ「私はラクがしたいわけじゃないし、お金がほしいわけでもない。

仕事で、もっと成長したい。いい作品をつくりたいんです。

どうしてそれが、子どもがいるとできなくなるんでしょうか。

今まで当たり前だと思っていたことを、会社から望まれなくなるのが、一番苦しいんです」

 

 

こう書いてみると、当たり前のことを言っているようにも見えますが、私は「ここまでシャープに核心を表現できている作品、あんまり見たことがないな」と思いました。最近読んだ韓国の小説「82年生まれ、キム・ジヨン (単行本) 」には、こういった「これまでの経験に裏打ちされた、自分の仕事に対する前向きな自負と意欲と、それを捨てなければならない悔しさ」が、ストレートに表現されていましたが、それに近いものを感じました。

なつは戦災孤児のため、北海道の奥原家に引き取られ育てられています。そういう過去もあって「わがままを言うのがヘタ」というか、たとえば「アニメーターになりたい」という自分自身の夢に関しても、現代の視聴者から見ると驚くほど逡巡し、迷って、やっと家族に言い出した。という経緯がありました。そんななつが、面接で実の兄に対する偏見によって落とされたり、技術テストに落っこちたりしながら、やっと入った会社です。そこでいっぱい悩んで、いっぱい描いて、とやってきているのを、私はいち視聴者として観てきたから、「これまでと同じように、仕事をしたい」と願う理由は、痛いほどわかりました。もし、なつのこれまでの歴史を見ていなかったら、「どうしてそこまで?」となるのかもしれません。

ドラマや小説などの物語は、現実世界では見えない「その人の歴史」といったものも、しっかり見せることができる。そういった歴史の上で発せられた「これまでと同じように成長したいし、いい作品をつくりたい。会社から望まれなくなるのが、一番苦しい」は、とても重たく、ずっしりとした台詞として響きました。

なつは上記の台詞のあとに、社長から「実は作画監督に抜擢しようと思っていた」と言われます。これは、契約に切り替えてしまったら絶対にできないことでしょう。一般的にはアニメ業界では、いち原画マンやアニメーターとして下積みをしてから、監督になるのがキャリアの積み方でしょうから…。

「なぜ、そこまでして働き続けたいの」「なぜ、周囲に迷惑をかけながら」「なぜ、会社の配慮を無視して」という声への答えは、なつの台詞にぜんぶ入っています。「私は、ラクに仕事がしたいと思っていない」「私は、お金のためだけに働いていない」「会社の中で責任のある仕事を任されて、これからも成長し、いい作品をつくり続けたい」それが社員のままでいつづけないと、できないと知っているから、こう言っているのでしょう。

「配慮」や「迷惑がかかる」といったセリフが、社長の方に入っているのも、とても的確だなと思いました。「よくぞ、現実に交わされる会話をご存知で」という感じです。会社が「配慮」や「やさしさ」だと思っていることと、なつの望んでいることが、食い違っていたわけですね。

日本人は「出来上がった秩序を乱す」ことを極端に嫌いますよね。迷惑がかかる、はキラーワードというか、それを言うことで相手を徹底的に黙らせる効果があると思います。でも、「周り」というのは非常に流動的で、「周り」が変わってしまえば「迷惑」でなくなることがたくさんあるわけです。秩序は、多数派に合わせて保たれていることがほとんどですから、少数者の意見を通しやすくするためには、「周り」が変わるのが一番です。

「配慮」も同様で、多数派が「良かれと思って」やったことが、少数派にとって「望んでいる結果と違う」ということはままあります。いわゆる「マミートラック」も、配慮の積み重ねの結果だったりします。でも、そこで涙を流したり、悔しい思いをしているお母さんもいます。

 

「朝ドラ」において、このブログも含めインターネット上の反応というのは視聴者のごく一部で、他のドラマよりも広くたくさんの、幅広い層の視聴者が観ているものだと思います。その朝ドラの、記念すべき100作目で、「企業における女性の労働問題」といった、非常にナイーブでややこしい、また現在進行形ともいえる問題を、かなり「わかった」上で構成し、丁寧に台詞にしてくれて、私はとってもうれしく感じました。年配の人にも若い人にも、この表現なら、きっと届いていると思います。

 

■「これからが本番」の、なつの両立生活に期待!

 

特に、近しい経験をしている母親だと、なつの言動が自分と「近い…でもちょっと違う」が故に、細かいことをいろいろ突っ込んだり、一言いいたくなってしまう。今週の「なつぞら」は特に、そんな週だったと思います。でも、仕事と育児の両立に関して言うと、なつはこれからが本番ですよね。まだまだどうなるかわかりませんので、あたたかく見守りましょう。

実際に女性が、主に企業の雇用の中でどのような働き方をしてきたか?の歴史をざっくり言うと、「男女雇用機会均等法」以後はしばらく、男性と同じ条件下(専業主婦の妻がいる男性と同じようなキャリアルート)でバリバリ働くキャリアウーマンが登場し、その後、育児休業をしっかり取れて、看護休暇も充実するなど、「辞めずに仕事を緩めやすい」企業群が現れます。そして現代においては、なつの言うように「成長機会」を失わず、神っちが言うように「これまでの経験を価値として認め」た仕事をあてがい、かつ「子どもが病気になったり、親の介護が必要な場合には、柔軟に休んだり早退したり、自宅作業ができる」ように雇用を継続させる、そんな模索が企業や組織単位で続いています。もしかするとなつは、当時の解決方法だけでなく、ここ20年くらいの試行錯誤も取り入れたような、新しい働き方をしていくのかもしれません。そういう風に現代的エッセンスも取り込めるところが、作劇のよいところですよね。

 

なつのように、新しい道を拓くために立ち止まって主張して、とても大変だったと思うけれど茨の道を突き進んでいった先人たちには、頭が下がります。茜さんのように、泣く泣く諦めた人がいて、その人を見て奮起した下山さんや神っちのような人もいて……たくさんの人たちの試行錯誤があり今がある。そのことをわかりやすく、魅力的に伝えてくれる「ドラマ」というものを、あらためて良いなあと思えた夏休みでした。来週からの「戦い(by坂場一久)」も、楽しみですね!

 

 

(追記:アニメーションの現場「だからこそ」働き続けるのが難しいといった事情もきっとあったに違いないと思います。そんな中で、女性が働きやすい職場をつくった京都アニメーションという会社の為したことは、本当に偉業だなと感じています)

 

 

 

 

「学童の夏休みのお弁当」に宅配サービスを利用したい!という署名活動について

こんちはkobeniです。きょうはとあるお母さんからメールをいただいたので、その内容をお伝えします。「自治体(学童)に夏休みのお弁当宅配サービスを導入したい」という署名運動だそうです。場所は東京都の世田谷区です。
朝倉さんは私が昨年やった「小1の壁を乗り越える」セミナーに来てくださって、私に連絡をくれました。
 
小一の壁でどうしても解決したいことがあり、ご協力をお願いできないかと考えています。夏休みの弁当作りの負担を軽減したく、住んでいる世田谷区に弁当宅配サービスの導入を交渉しているのですが、難航しています。保護者で責任を持つこと、職員に負担をかけない方法を提案し、友人の弁護士に交渉してもらっているのですが、なかなか前進しません。そこでchang.orgで賛同の声を集めたいと考えキャンペーンを開始しました。
 

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私の住む自治体には、夏休みの学童にお弁当が用意されるという仕組みはないので、「へぇ~こんなのやってくれる自治体があるのか」と驚きました。夏休み40日間くらい弁当つくれよ、と思われるかもしれませんが、ただでさえ学校より遅くはじまる夏休みの学童のために、仕事をギリギリ調整している保護者もいます。ご夫婦ともに忙しく、弁当のありなしが毎日の死活問題になるご家庭も当然あるのです。職場の改善も大事ですが、バラバラの職場がいっぺんに変わるのは難しく、こういった仕事と育児の両立は、「常に過渡期」と言えなくもありません。
 
で、私も知らないことが多かったので、朝倉さんに追加で質問をしてみました。その回答を載せておきますね。謎に取材みたいになっちゃいましたが質問項目を考えたのは私ですw
・なぜこの制度を導入したいと思ったか(辛かった自身の体験など)
働くママたちの負担を少しでも軽減したいという点に尽きます。
今回要望を出しているグループの中には弁当作りに苦労している人がいっぱいいます。
4人子供がいて1人分の弁当作りを毎日頑張っているママ
弁当用の惣菜を作り置きして夫にお願いをしてから出張に行くママ
夜勤で帰ってきてから、眠い中弁当を作っているママ
私自身は出張多め、夜勤あり、緊急呼び出しありの職場だったのですが、小1の壁を恐れ、それらのない職場に転職しました。
子供との時間は増えて後悔はしていないですが、正直キャリアダウンはしているので、少し悔しい気持ちはあったりします。
そんなときに苦労しているみんなの話を聞いて、ママたちが苦労せずに活躍できる環境を少しでも作っていけないものかと思っています。
 

・導入したいけど、難航している理由(具体的に、何が思うように行ってないのか)
「業者を見つけてから自主的に導入したい」旨を学童に直接相談したところ、世田谷区の児童課の許可が必要ということで、今は児童課との交渉となっています。
児童課が言うには、「何度か要望は受けているが都度検討して負担増は受諾不可として断っている」とのことです。
「世田谷区は児童数が多いから」
「61校学童現場全てを調査し、全てにおいて実施可能でないと許可できない」
といったことが主な理由なのですが、
基本的にかなり導入に慎重な姿勢なので、導入には声の大きさが必要と考えています。
また、全学童の調査をするなら、逆に全学童で導入を許可してもらえるチャンスだとも思っています。
・他の自治体はどういう経緯で導入にこぎつけたか(なぜやってるところとやってないところがあるのか)
私たちがお願いしようとしていた業者に導入事例を伺うと、以下のような例があるようです。
保護者が自主的に導入した例:中央区、文京区(→保護者から直接依頼あり。学童は関与せず保護者が自主的にまとめて利用)
自治体主導で導入した例:港区(→区役所主導で保護者の利用の有無にかかわらずサービス導入してよいか全員アンケートをとり、賛成多数で試験的に今年からサービス導入)
各自治体に決定権(世田谷区だと児童課長とのこと)があるので、その自治体の担当者次第で、やっているところとやっていないところがあるようです。
 
※ちなみに八王子市

・自治体主導と保護者主導の導入の違いは?
自治体主導だと、区内の全学童で利用できるという点が大きく違います。
保護者主導だと、自分たちで業者を探して、自分たちで支払いや発注のとりまとめをしなければならないので、
それらを自主的に先導する保護者がいない限りは導入ができません。
また、業者も、必要個数が少ないので見つかりにくいとも思います(私たちも何件か問い合わせましたが、結構断られました)。
自治体主導で導入できた方が、全学童で容易に導入が進められるので、より多くの働くママたちの負担を軽くすることができます。
 
 
・この署名が集まると何がどうなる(どうするつもり)か、というのをもう少し詳しく教えてもらえませんか?
①保護者主導の導入については、決定権のある世田谷区児童課に対して、保護者の声として届けます。
決定権は児童課長にあるそうですが、話し合いは9月26日に児童館長会というというところでされる予定なので、
その時までには、多くの保護者の声を集めて、保護者の声の大きさとして届けたいと考えています(直接プレゼンしたいとも要望しています)。
②自治体主導の導入については、予算も絡む話だと思うので、区長に届けたいと考えています。(子育て支援に重きを置いている区議に協力をお願いしたりしていますが、窓口は模索中です)
 
 
・これは世田谷に住んでない人も署名していいんですか?
はい。数は多い方がインパクトはあるので、世田谷区でない人も署名はしていただいて大丈夫です。一方で、世田谷区の人は「世田谷区」と住所に書いてもらうように、追記したいと思います。

 

 
 
とのことです!
世田谷区には61も学童があるんですね…!まずそのことにビックリです。そのひとつひとつの中に、同じように困っている保護者がいれば、導入に近づくのではないかと思いました。私のブログを経由してもそこまで影響力ないと思いますが、減るもんでもないのでご協力できればと思います。趣旨に賛同する方、とりわけ東京都世田谷区にお住まいで賛同される方は、署名してあげてくださいませ。
働きながらこういった、地域の自治的活動をするのはとっても大変です。しかしそもそも、「学童」というものも、むかしは数が少ない共働き家庭が自主的にはじめたものだったりします(うちの親は、保護者で学童を立ち上げて運営してた気がする)。
知識や経験のある方は、どうやってこの活動自体を前に進めたらいいか?というアドバイスなども、署名がてら朝倉さんに伝えてあげてほしいですね~。もちろん私も署名させていただきました!
 
 
 
 
ではでは。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「医学部入試における女性差別」弁護団のシンポジウムに行ってきました

「ジェンダー平等こそ私たちの未来-医学部入試差別から考える」(2019.6.22)

 

6月22日に、「医学部差別に対する弁護団(https://fairexam.net/)」の皆さんが開催されたシンポジウムへ行ってきました。皆さんもご存知かと思いますが、2018年に東京医大で女子差別を目的とした得点操作があり、また複数の医大で同様に女子が点数を下げられているという事実が明らかになりました。私はここ10年くらい、女性と労働についていろいろとニュースをウオッチしてきましたが、正直これほどショックが大きかった一件はなかったです。もちろん私は医者になれるほど勉強はできませんでしたが、大学受験はしたことがあります。受験勉強をした一年間は、今思い出してもとても辛かったです。もし自分が試験に落ちて、その裏で「大人が勝手に女子の私の点数を下げていた」なんてことを知ったら、怒りと失望でどうなっていたかわかりません。

しかも、この差別の原因となったのが「医師のワークライフバランス」といった、自分には関係があるが10代の女子学生には何の関係も責任もないことだった、というのも大きな衝撃でした。私は大人として、今を生きている10代の女の子たちには本当に申し訳なさしかありません。その子が医学部を目指していようといまいと、多くの女子たちの心を深く傷つけたのではないかと思っています。

ということで、この件になるべく長く興味関心を持続したく、シンポジウムにも行ってきました。あっという間の2時間で、ものすごく内容が濃かったのですが、いくつか当日のメモからトピックを共有したいと思います。わりかし難しい内容だったので、間違いなどあったらすみません、ご指摘ください。

 

弁護団のこれまでのご活動について

まずはじめに、この弁護団の活動についてのご報告がありました。私も初めて知ったのですが、「クラウドファンディング」を使って弁護団が訴訟費用を集めるのは、日本初だそうです。支援者が400人以上いたため、最初に立てた目標金額については早期に達成することができたそうです。損害賠償請求額が1億円を超えるため、たとえば書類に必要な印紙だけでも40万円(!)ほどになるんだとか。裁判って、お金がかかるんですね…。

 

医学・医療の中における性差別

 

産婦人科医の吉野一枝さんから、医療の現場における差別の現状についてご報告がありました。いろいろなグラフを見せていただいたのですが、医師国家試験合格者のうち女性の割合は、「20年前からほとんど変わっていない」ということに驚きました。(表① 文部科学省平成28年学校基本調査)だいたい20~30%のまま留まっているのです。なぜ男女半々ぐらいになっていないのだろう…と思いました。

 

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ただ医学部の合格率も同様に調べると、男女にそこまで差がないのです。(表②)女子の成績が著しく悪いということではなく、そもそも「女子が医師を目指す数がずっと増えていない」ということのようです。

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そこにはやはり、「女性医師は働きにくい」という現実と、周囲からそれを理由に「やめておけ」と言われてしまい、理系の女子学生が意欲を冷却させられている可能性があるとのことでした。

特に「外科医」は女性が少なく、たとえば育児中だととても働きにくいようです。いつ仕事が終わるのかわからない、帰りにくい雰囲気、時短だと手術を執刀できない(してはいけないのではないかという配慮をしてしまう)緊急手術に対応できない、など。

吉野さん曰く、むかしは外科医に女性用の当直部屋もなく、「女はいらない」とハッキリ言われていたそうです。そういう中で、自分にもやらせてほしいと残った女性医師が、少しずつ道を切り開いてきてはいるのだが、未だ育児と仕事の両立がなかなか困難なのが現状です。

結局、この医大女子差別問題の根底にあるのは、「医師不足と医師の過重労働」であって、出産・育児で一時的に職場を退く(であろう)女性を減らし、付け焼刃的な対策をした、ということに過ぎません。

そもそも差別が「やってはいけないこと」なのは言うまでもありませんが、学生を差別したところで、多くの医師が過労死ラインを越えて働きすぎている現状の、本質的な解決にもなりません。抜本的な改革と改善が必要なのだと思います。

 

そのほか、女性医師の現状と、改善提言などは、吉野さんが理事をされているJAMP(日本女性医療者連合)のHPを見てみてください。

 

JAMP|日本女性医療者連合

 

 

「高度専門職」と「経営管理職」における、女性活躍の大きな後れについて

シカゴ大学の山口一男教授からのお話です。

(山口先生のプロフィール)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E5%8F%A3%E4%B8%80%E7%94%B7

 

女性の活躍推進には「専門職に女性を増やす」ことが有効なのですが、日本ではそれが「一部の専門職」に限られており、うまく行っていない。家庭、学校、職場などに起因がある、というようなお話でした。

 

日本では「高度専門職」・「経営管理職」における女性割合がいちじるしく低い(③)。たとえば大学教員、国会議員、研究者、裁判官。OECD統計の表が配られましたが最下位レベルでした。そして経営者・管理職の女性割合も最下位レベルです。

 

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医師だけでなく、各種の専門職にも「ガラスの天井」がありますよ、というような話ですね。

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上記が山口先生のお話のまとめページです。わかりみが深すぎて悲しいですがご一読ください。

 

 

 

 医学部女性差別入試と憲法

 

明治大学法科大学院の辻村みよ子教授からのご報告です。

 

ちょっと難しいお話だったのですが、「そもそも、この入試差別って、憲法に違反するの?しないの?」ということが焦点かなと思いました。

報道には当時、「東京医大は私立なんだから、何を入試基準にしてもその学校の自由ではないか」というような論調もあったかと思います。

辻村先生は「背景に医師の働き方の問題があるとしても、入試の性差別を正当化することはできない」とおっしゃっていました。

大学入試=最も公正が求められる場であり、この医学部の試験は

「法の下の平等・差別の禁止(14条1項)」に反するのではないか。

「目的違憲」という言葉があって、そもそも「女性医師を減らす目的」が非合理的である。

(※このあたり私の知識が薄くて間違ったことを書いてしまうかもしれないので、このぐらいにとどめておきます…)

「私立だからいいんじゃないの」については、こちらも憲法で自治が認められているが、違憲や違法行為に関しては、文科省が介入することが可能、とのことです。

 

 

会場のみなさんから質問

最後に質疑応答があったのですが、印象に残る質問も多かったので書きますね。

 

Q:なぜ日本だけ、こんなに(女性の機会均等や男女平等が)遅れているのか?

A:高度成長時代に長時間労働+性別分業(ワークライフバランスが家族単位)が浸透したため、が大きいのではないか。 そこで雇用者を解雇しづらい仕組みにしてしまった。自民党の55年体制の保守政治では、政治的にもジェンダーを論点にしてこなかった。転勤の多い雇用環境、家制度の名残。

(いわゆる「日本型雇用制度」というやつの弊害ってことですね)

 

Q:アメリカでは女性管理職を増やすことができた理由は?

A:ファミリーフレンドリーな企業→個人に寄り添って(ダイバーシティ)、

機会やチャンスを平等に(フェア)与えたことで増えた。

(女性「だから」というよりは、すべての人を積極的に登用したり機会を与えて抜擢していくことを推進した結果、女性の管理職も増えた)

 

Q:「区別」と「差別」の違いとは?

差別=「社会的な機会を損失させられること」。たとえば就職、登用、居住…など。

(よく「区別は必要」とか言ってくる人いますが、そのケースでの機会損失に「妥当性とか合理性って本当にあるの?」というのは、よく考えてもらいたいと思いますね。ちなみにレディースランチとかは、「社会的な機会損失」とは言い難いので、特に差別じゃないんではと思いました)

 

Q:医師自身が「(現場での女性差別は)しょうがないと思う」という意見も聞くが…

A:前提として男女問わず、今回のことに怒っている医師は多い。

 

※今回のシンポジウムで、いちばん私が印象に残ったのは、この質問の時に出てきた下記の山口先生の回答です。

 

「医療現場の職場マネジメント」VS「男女平等」 というような、二つの問題が対立した時、どちらを優先すべきか?という議論が国民の間で熟していない。この場合、「男女平等」の方がまず守られるべきで、それのよりどころとして、憲法や法律がある。仮に女性を排除した結果が「職場マネジメントとして合理的な可能性がある」のだとしても、男女平等の方が、他の合理性より優先されるものなのだ、という社会的コンセンサスがない。

「言論の自由」VS「ヘイトスピーチ」なども同じ。

(経済合理性に任せると、憲法違反や法律違反をした方が「合理的(というか儲かる)」結果になりえることはたくさんあると思います。そうなると労働基準法などは何のためにあるんでしょうか?男女平等を守らない=スポーツに例えると、その大学や企業だけが、反則を犯しながらリーグを勝ち抜いている、みたいな状態にならないのでしょうか。というようなことを思いました)

 

 

私たちには「自分たちで社会を変えてきた」という成功体験がない

 

今回の医大差別も、海外から見ると「なぜもっと怒らないのか?暴動が起きてもいいレベルだよ」と言われる方もいるとか。けれどなぜ日本では大きなデモひとつ起きないのか?それは「自分たちがアクションすれば、世の中が変わる」という成功体験がないからでは?というお話がありました。

 

たとえばこのような、女性の入試差別を「許さない」という態度と、結果を残すことも、ひとつの成功体験になるのでは?という提言があった(下記、山口先生のまとめ)ので、この文章もその小さな一助になればなあと思いました。

ざっくりですが、レポートはこんな感じです。

 

 

 

 

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Etsyで世界を旅しよう vol.4 フランスに行った気になる・ファンタジックに浸る

Hello,Reiwa.年に1回ぐらい、ものすごくEtsy熱が高まることがあるのですが、最近またそんな感じだったので、見つけたモノなど書こうかなって思います。

過去の記事はこちら。

ETSY カテゴリーの記事一覧 - kobeniの日記

 

 

■ やっぱりフランスっていいわね…

Etsyの特徴として、ビンテージ(=アンティーク、古着も含む)のお店もたくさんあるということが挙げられるのですが、フランスのアンティークのお店を見ていると、フランスの名物でもある蚤の市に行ったような気になれるのが楽しいです。

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こういうのとかやっぱりフランスだから売ってるのかなァ~とか思っちゃったり…

French early 1950s blue denim pin up dress | Etsy

 

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ただの古いノートなのにすごいカワイイデザインだなと思っちゃったり…

French Vintage Graph Ruled Notebook 100 Page Geometry Cahier | Etsy

 

 

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日本だと中目黒で1万円くらいで売ってそうだなというデザイン…(※2600円です)

1970s vintage metal wire BASKETAPPLE shapedfruits basket | Etsy

 

それで私は何を買ったかといいますと、アンティークではないのですが、ここのヘアバンドを買いました。

www.etsy.com

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instaの投稿より。

ヘアバンドが大好きなのですが、日本で探すと、安くてよくある柄と素材か、オシャレだけどとても高いか、どっちかしかないので。真ん中あたりの価格で買えるのがとてもよく、おすすめです。ひとつ3000円くらいで、ふたつ買って送料は500円だった。

 

■ ファンタジックなものに惹かれる

Etsyのいいところは、良くも悪くもデザインにエッジが立っている&玉石混交すぎて、玉を見つけたときの喜びがハンパない というものです。膨大なお店の数、ありえない検索性の悪さ(※本当に悪い)、ワールドワイドなラインナップに、正直、いつまででも(それこそ一日中とか)見ていられる私です。そんな中から「これは!!」というものを見つけることがあります。そして「これは…??」というものも、たいてい同時に見つかります。

 

最近グッと来たのは、このロシアのお店の「本の形のクラッチバッグ」というやつ。

「秘密の花園」とか「白鯨」とか「グレート・ギャツビー」の本の形「のような」デザインのちいさな手作りバッグなのですが、この表紙は自作なのかパクリなのか、著作権的にどうなのか、というところが、どんなに説明を読んでもわかりませんでした。でもめちゃくちゃカワイイです。ほしいです。

 

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No books are harmed とだけ書いてあったが、ホントか?

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Etsy の Hand made book clutches by BAGatelleStudio

 

やっぱり若い頃オリーブ少女だったもので、乙女エッセンスのあるものやファンタジックなものがとても好きですね~。そんな中で見つけた「これは?!」というものが、

 

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アリスのティーパーティー的なものなのかな?

頭の上に鳥とかティーカップを載せるというヘアアクセサリー…。小さい女の子用みたいなのですが、なんかすごいですよね。このお店はfromロンドンでございます。

Etsy の Quirky Fascinators & Accessories for your Party by miwary

 

ファンタジックの最後に、見つけたとき「うおっ」てなったのはこちらです。

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他の商品バリエーション豊かなのでお店を見てみてください

陶器でできているっぽいんですが、なんだか見ているだけで幸せに…。このお店はアメリカから、みたいです。

www.etsy.com

■ 日本だと「Creema」なのですが

ETSYの日本版といえばCreemaだと思います。私も最近インストールして、検索性の良さに感動しました。ランキングで人気のお店が見られる、おすすめの作家さんや新人作家さんがレコメンドされている、紹介記事もある… あと、食べ物が売っているところや、やはり和風の商品に強いところはとてもいいですね。

しかしCreemaには良くも悪くもクセがあんまりないです。「なんぞこれ…」という出会いがあまりありません。あと、ビンテージ・アンティークには弱い気がします。

Etsyを私が見ているモチベーションに、「バイヤーが高値で売るようなものを底値で買ってやる」というような、底意地の悪い感情があります。日本のセレショだとこれ1万円以上で売ってない…?というキリムとかが、「私は交通事故で親を亡くし、町で小さなテーラーをはじめました」みたいな(嘘かホントかよくわからない)プロフィールとともに、原産地から売られているのがEtsyのいいところです。そういう、「現地の人があんまり規制なく売ってます」みたいなところに惹かれるので、Creemaは私にとってはちょっとクリーンで便利すぎるかな、という感じです。

 

それにしても、せめて人気ランキングとか、今日の編集者のおすすめ作家記事とか、そのくらい出してくれよEtsy… なんでいまだに地名検索がPCでしかできないんだ!!日本版つくっている方もっとがんばってくれ!!

 

 

……ということで4回目、いかがでしたでしょうか!Etsyで買ったものや見つけたものは、TwitterやInstaでもたまに流しているので、よかったらご覧ください^^ 

kobeni 08さん(@kobeni) • Instagram写真と動画

こべに🎠 (@kobeni) | Twitter

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これ、さいきん買ったやつ


Etsyはお気に入りのお店が見つかるかが命、みたいなところがあるのですが、一緒に楽しむ人が見つからず、ずっと孤独な思いをしています… もし私もEtsyやってます!という方いましたらフォローしてください。↓私のお気に入りのショップ一覧を見られるようにしています^^

https://www.etsy.com/jp/people/kobeni?tab=shops

 

「イーハトーボの劇列車」を観てきました

(以下、感想ブログです。多少のネタバレを含みます)

私、宮沢賢治が好きで、花巻にも何回か行っています。この舞台、松田龍平さんが宮沢賢治役…なんて俺得!よく舞台で拝見している役者の方も名を連ねている。演出は長塚圭史さん。脚本は井上ひさしさん!ということで、ちょっとチケット高かったのですが観てきました。ちょうどドラマ「けもなれ」が放映されている最中にチケットが発売されたので、割と衝動買いしてしまいました。

新宿紀伊國屋の上にホールがあるの、実は知りませんでした。観劇はじめたの最近なので…ここで三谷さんや鴻上さんの舞台もたくさん上演されたのだそうですね。「ホントにここ、紀伊國屋の上…?!」感がすごくてビックリしました。だって、かなり広いんですよ。屋根裏がめちゃくちゃ広い家みたいですね。

13時半から観始めて、休憩を挟み、終わったのが17時だったので、3時間15分?けっこう長かったですねえ。でも、飽きずに観られました。これは「評伝劇=評論を交えた伝記を、劇にしたもの」なので、宮沢賢治の一生を、脚本家の井上ひさしさんが解釈を加え、劇にしたもの。ということになります。

私は、賢治の一生については、割とざっくりではありますが前知識がありました。観ていて、既に知っていることも多かったですが、それでもすごく楽しんで、入り込んで観ることができました。(よく知らない人には当然、親切につくられた脚本です)それは井上さんの、賢治に対する解釈の特徴と、脚本の構成上の魅力に依るものかなと思います。もちろんそれに加え、演出や役者さんのお芝居の力も素晴らしかったです。

 

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宮沢賢治の衣装は、着物にマント、詰襟、山高帽にスーツ…。素敵ですよ!

 

◆「デクノボー」が強調された宮沢賢治像

宮沢賢治は、私にとって「文学と科学の両方に興味関心を寄せ、それらの知識と持ち前の感受性によって、美しい言葉を紡ぐ人。人類愛にあふれ、利他的にストイックに生きた人」みたいなイメージでした。質屋&古着屋の父親と確執があったことも知っていましたが、なんとなく「父親が俗物なのかな」ぐらいに思っていました。

ですが、このお芝居で賢治は「百姓になろうとしたが、そもそも体が弱くて米俵も運べない(なので仕方なく勉強している)」とか、「『これからの農民は芸術を嗜むべき』と理想に燃えているが、実際は西洋の絵やレコードも父親のお金で買っている」というような、ダメな部分もしっかり描かれます。松田龍平さんの、良くも悪くも棒読みっぽい返答が、いろいろ考えてはいるが周囲となかなか折り合わない賢治のフワフワ感をうまく表している気がします。賢治って実際は、(字ではなく)対人上の感情表現はどんな感じだったんでしょう。文章だけ見ると、「我を棄てるな我を棄てるな我を棄てるな」って友人宛の手紙に書いてたりするので、だいぶ熱苦しく主張が強いのかなと思いますがw  内に熱いものを秘めていても出力がロー、という人はいるので、もしそうなら松田龍平さん、ピッタリだったような気がします。他の役者さんより声もちょっと小さいしw 

賢治は、自分のその中途半端さ、ダメなところを分かっていたんですね。だから「みんなにデクノボーと呼ばれ」とかって書いていたんでしょう。「棒」ってところがすごくいいですね、棒って細いし一本調子だし。「アメニモマケズ」って、自分の誓いのためだけに手帖に書きつけられた文章なんだけど、そこに「デクノボーって呼ばれるような人でありたい」と書いている。あれだけの詩や文が書けるのに、ナルシストに全くならないところは凄いなと思います。「アメニモマケズ」って、作品として「雨に負けず丈夫に生きるための10の法則」みたいに発表されてたらだいぶ鬱陶しくないですか? 道で売ってても私なら買わないですね!自分へだけ向けた言葉だからカッコいいのです。

アニメ「風立ちぬ」の堀越二郎が、飢えた子どもに「そこの者、シベリアを食べなさい」って差し出すシーンがあるのですが、昔のインテリって、自分は市井の人のためになにか成し遂げたいと思っていても、あまりにも育ちや知能レベルが違いすぎて、結局は彼らに近づけない、気持ちを分かることができない。というところがあって、私はそういうインテリキャラ(の苦悩)にちょっと萌えますw  現代でも、「インテリコンプレックス」を持っている人、割といる気がするんですよね。

 

◆冥土へ向かう農民が、劇をするという劇中劇形式

宮沢賢治の一生を表現する劇であるわけですが、「それ自体が劇中劇」という構造になっています。「これは、賢治から芸術を習った私たち農民が、冥土へ行く前にやった劇です」という前置きから始まるのです。

宮沢賢治は生涯を農民(主に東北で、困窮した暮らしを送っていた百姓)のために捧げたいと思っていたのですが、その中で「農民は、農業以外に歌劇やエスペラント語などを学んで、自分の糧・武器にすべき」という理想を持っていました。すっごい雑に言うと、大学出て上京して、東京でライブとか演劇をいっぱい観て刺激を受け、地元にも「B&B」みたいなやつ開いた。的な感じかなと思っています。私はこの、賢治が地元でB&Bやる時の思想を書いた「農民芸術概論綱要(https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/2386_13825.html)」っていうやつがメチャ好きで。初めて読んだ時に「食べるものについては自分たちの住む場所で自給自足しながら、演劇や音楽を発展させようとか、近代都市でも理想なのでは…?」と思いました。演出の長塚圭史さんも「阿佐ヶ谷スパイダースを劇団化したのは、ふだん演劇に携わっていない人にも関われる広場のようにしたいからだった」とおっしゃっていて、その点で賢治の思想に共感するところがあるそうです(パンフレットthe座より)。このB&B的なやつ(=羅須地人会)で賢治から芸術を習った百姓が、自分たちの伝えたいことを「演劇」という形に結実させた、という形式になっているわけです。素敵。

劇中に「思い残し切符」というのが繰り返し出てくるのですが、これがまたとても印象的なモチーフで…。農民たちは賢治の「思い残し」を受け取って演劇をした。そしてまた自分たちの思い残したことも、天上へ行く前に、まだ生きている人たちに、劇として渡していく。ということですね。

銀河鉄道ってそういう人々を乗せたSLなのかなと思うと、なんだか胸がギュッとなりますね…。しかも、賢治の故郷は東北です。

「農民芸術概論綱要カッコイイ!」と私は思っていたのですが、この劇を観て、なるほどこれが、当時本当に地元の農民たちに受け入れられていたのかは怪しいな…。と思いました。賢治は当時、エスペラント語(母国語が異なる人たちが共通して話せるようにと作られた、たいへん夢のある言語)に熱中していて、「エスペラント語なら世界中の農民と話せる!!」とかって授業をしていたらしいのです。でもそれって、仕事がなくて、今日の食い扶持を考えるのにも精いっぱいな人たちに向かって、「みんなが同じ言葉を話せれば戦争はなくなるよ!」「きっとこの世界の共通言語は英語じゃなくてエスペラント(希望)語!!!」とか言っているような感じというか…。理想主義的すぎる賢治を批判する一説も何度か出てくるので、それもこの演劇の魅力だなと思いました。

 

◆演出カッコいい

長塚圭史さん演出の舞台を観るのは今回が初めてでした。私は堺雅人さんのファンなのですが、堺さんは早大の演劇研究会出身なのですね。同じ頃に早大に入学した長塚さんは、劇研の練習風景(大隈講堂の前でジャージ姿で発声練習とかする)を見て、「えっぼくこういうのはちょっと…」って思って、劇研に入らずに自分で劇団をつくった …らしいのですw そんな、私の推しをダサいと思った長塚さん(言い方…)の美意識ってどんな感じかなと思っていたのです。(そう考えると「Dr.倫太郎」の配役は絶妙ですばらしいですね!余談すぎるほどの余談)

演出はとても粋な感じでした。舞台のほとんどの音を、役者さんたちが口でやっていますし、舞台セットも、役者たちが自分で運んできます。音は賢治が残した擬音、「どっどど どどうど」みたいなやつを使っていたりします。あと、衣装も素敵でしたね〜。特に車掌さん。車掌さんが思い残し切符を渡して行くとき、チリーンって鈴がなるのも良かった。

 

お芝居でいうと、松田龍平さんのデクノボー感に加え、二役をこなされた役者さんが多いことから、本当に農民たちの手作り劇を観ているようでもあり、一方でやはり熟練の役者の舞台感もあり。山西惇さんの、お父さんと警官がとても良かったです。賢治の存在と、うまく対になっている感じがしました。

 

 

私たちは賢治から、先に逝った人たちからどんな「思い残し切符」を受け取っているのでしょう?この世で私は何を果たして天上へ行くのかな。

東京は24日まで、地方もこのあといろいろまわるみたいです。良かったら観てみてください。

…というかGoogle翻訳、すごくない?

 

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