kobeniの日記

仕事・育児・目に見えない大切なものなどについて考えています。

(ネタバレあり!)ドラマ「アイシテル」と、母親偏重の育児について

水曜22時からのドラマ「アイシテル」が最終回を迎えたみたいですね。みたいですね、というのは、ママ友さんたちの間で話題になっていたこのドラマ、私は完全に乗り遅れてしまい、仕方なくマンガ原作を読みました。
(寝かしつけたあとドラマを観ると、途中で絶対に起きちゃう→中断されるので、あんまり観る気になれないんですよね…)

ドラマのHPアイシテル −海容(かいよう)−


アイシテル~海容~前編 (KCデラックス)

アイシテル~海容~前編 (KCデラックス)



このドラマを、ものすごくざっくり説明すると、
「小学生の男児が同じ小学生の男児を殺害してしまう、その家族(主に母親)からの視点で事件の真相に迫るドラマ」
みたいな感じでしょうか。



私が原作を読んで、最も強く感じたのは、「加害者側と被害者側は、到底理解し合えないはずなのに、なぜか被害者の母親が、(息子が殺人を犯してしまった責任を重すぎるほどに感じている)加害者の母親の気持を最も理解できているーーつまり、母親には、ほんの少しのミス(たとえば被害者の母親は、ほんの数分家を明けている間に、子供の姿を見失ってしまいます)も許されないとされる『母親偏重』の育児が、個々の家庭に影を落とすことがある」ということでした。



もちろん、「家族」がテーマになっているので、様々な見方ができるドラマです。番組のBBSを見たら、意外に上記のような意見はなく、「もっと家族に向き合おうと思いました」と言っている方々が多く、うほー、みんなストイックだなあ…と思ってしまった次第です。



うちの息子が、ある日とつぜん寝返りをして、ソファから落っこちた時、パニックになって泣きながらダンナに電話して、自分が大声で叫んでいるのにビックリしたことがあります。


「だって、私の責任じゃん!!!」


まあ、もちろん私の責任なんですけれど。うちのソファは低いので、息子はなんともなかったのですが、後で振り返ってみると、ああ私は育児の責任を、知らず知らずのうちにかなり、重く感じていたんだなあと思いました。そしてこれは、どんなママさんでも同じではないでしょうか。



実際に妊娠〜出産〜0歳育児をやっていると、どうしても母親の方に情報が蓄積されてしまうなあと感じます。例えば「母子手帳(この名称もどうなのか)」は、妊娠すると自治体から交付されるのですが、出産後は予防注射や健康診断など、子供の様子を記入していくものとして、随時提出を義務づけられています。要するにオフィシャルな存在なのですね、「母子手帳」が。
たぶんうちのダンナは、うちの息子が何の予防注射を済ませているのか、分かっていません。そうやって少しずつ、我が子に関する情報格差(?)ができてしまう、という現実があります。



それでもid:doramaoさんや、id:p_shirokuma先生ら(シロクマ先生はオスという理解でよろしかったでしょうか)のエントリなどを読んでいると、理解してくれてる男性もいるんだよね、と心強く感じます。まだまだ職場でも「子供のために早退」等への理解がない中、仕事も育児も、って大変だと思うし、自分の気持とはうらはらに、子供との時間が取れないなあ。とお悩みのパパも多いかもしれませんね。



しかし母親だけに育児が集中すると、どうしても思い詰めやすくなります。「う、うちの子だけまだおっぱい飲んでるわ…もう3歳なのに…私のせいかしら…」とか。まあそんなママを見たら「おいおい、うちのベイビーがハイスクールになってもママンのおっぱい吸ってたら、そりゃあプロブレムだろうがな」など、ちょっとディラン風にでも笑い飛ばしたりしてほしいですね。つまり、パパの冷静な客観性が、ママにとっては非常に頼りになります。



仮に父親が、物理的な接触時間は母親にかなわなくても、子供に向ける「キモチの総量」だけは、同じだけ持っているといいなあ。とか、人の家庭のことだから、と遠慮するのではなく、近所の人や保育園・幼稚園の先生など、子供がたくさんの人たちに愛されながら育っていく、時には、客観的に見られる周囲の人たちが両親の代わりになる。そんな社会であればいいなあ。と思います。




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育児用品でおなじみの「ピジョン」が、男性の育児休暇取得推進のために「ひとつきいっしょ」コース=育児休暇が一ヶ月有給を導入。その他もなかなかユニークでいい感じなので、リンク貼っておきます。

www.pigeon.co.jp/release/books/pdf/060223-2.pdf←PDFです、コピペしてご覧ください
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