kobeniの日記

仕事・育児・目に見えない大切なものなどについて考えています。

Tech Kids Schoolとマリオメーカー

新年明けましておめでとうございます。今年も本ブログをよろしくお願いいたします!

 

うちの長男(小学校一年生)はゲームが好きで、だからゲーム実況も好きで、どのくらい好きかというと紅白の中継で見切れたヒカキンの姿を見逃さなかったほどなのですが、そんなに好きならゲームをつくる教室にでも通ったらいいよと、昨年あのCA (サイバーエージェント)が主催するTech Kids Schoolの短期コースに連れて行ったのでした。

 

 

Tech Kids Schoolでは、「Scratch」という教材を使ってプログラミングを教えてくれます。主に小学生が対象です。Scratchは、言語が書けなくてもプログラミングの基礎を学べるというものです。たとえば「◯歩」「前へ進む」とか「敵を倒したら」「◯◯の音を鳴らす」などの指示がブロック状になっていて、それらをくっつけて一連の動きを実現します。これが実際のプログラミング言語だと、英単語とか記号の組み合わせになるのかなと思いますが(私もあまりプログラミングに詳しくないので、説明がザックリですみません)、アルファベットも書けないタイピングもできない子どもでも、日本語のブロックをつなぐだけで動きを実行できるようになっています。

 

うちの子は、大枠のゲームの仕組み自体は、フォーマットに沿って作ったようで(恐らくいくつか基本ゲームフォーマットが用意されている)、「飛んでるドラゴンを魔法のスティックで倒す」というような、シンプルなものになっていました。ただ、スティックから出てくる光線をキラキラ光らせたいとか、魔法使いの衣装の色にも凝りたかったようで、Scratchには中にペイントツールのようなものも持っているのでしょうか、やたらと細かく色づけをしていました。

 

それが昨年の夏の話だったのですが、クリスマスに「スーパーマリオメーカー」を買いました。うちの子がScratchで(恐らく)体験したであろう「ゲームを作ってみる楽しさを知る」と「プログラミングという概念を感覚的に掴む」でいうと、かなりの部分で「もうマリオメーカーでいいんじゃないか」と感じてしまったのでした。

 

 

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マリオメーカーにはいわゆるクッパのような敵キャラやブロック類の配置だけでなく、音楽や「海」「地下」などのステージのモード、マリオが乗れる乗り物やレールなどのギミック等々、思いのほかたくさんの選択肢が用意されていました。なので「こういうコースを作りたい」「こう動かしたい」という気持ちには、かなり自由度高く答えられる気がします。また、「プレイする」「手直しする」の行き来がとてもスムーズなので、ちょっと動かしてはちょっと直す、を簡単に繰り返せます。子どもでも「こう動かしたいのに、できない!」というストレスなく、実際につくってみることができています。

 

マリオメーカーには、つくった人がそのコースをUPして共有できる仕組みがあります。長男は実際に、世界中の人が作ったコースのプレイもとても楽しんでやっています。いくつかのコースをプレイすると刺激を受けるようで、「こういうのをつくりたい」と、自分でつくってみています。人のコースをプレイする→つくる、をぐるぐる繰り返している感じです。前述の手直し同様、「プレイする」「つくる」のモードの行き来も大変スムーズなのでしょう(見ているとボタン一つとか二つとか、そういう感じ)。この、「プレイすることで刺激を受けてまたつくる」というのが非常に良いなあと思っています。

 

 

もちろんScratchは「教材」ですので、「プログラミングという概念を感覚的に掴む」という点で大変優れているのではないかと思います。ひとかたまりのブロックが、あるルールに沿わないと組み合わせできないとか、「プログラミング言語」の構造というのか構文というのか、そういうものを「ブロックの色や形」などで感覚的に理解できるように作られているので。

でも「実際にゲームをつくってみる楽しさを、子どもでも味わえる」という点に関していうと、マリオメーカーはやはりすごいと思います。もしかしたらマリオメーカーで、「つくってみる楽しさ」に目覚めた子どもが、「じゃあ、マリオ以外のゲームってどうやってできているんだろう?」と思った時に、Scratchのような教材に触れると興味関心が高まりやすいのかもしれません。

うちの子はまだ小一なので、Tech Kids Schoolでもせいぜい、「自分がプレイする側でなく、つくる側の楽しさを知る」が得られれば十分よいかなと思っていました。

 

 

ちなみに、Tech Kids Schoolについてもう少し詳しく書くと、うちの子が通ったのは夏の短期コースです。Scratchを使って3日間で各自ゲームを完成させ、チームごとにプレゼンもするという形式でした。小学校一年生なんて、じっと机に座っていることすらなかなか難しい年齢です。そのあたりTech Kids Schoolは、小学生たちを飽きさせない工夫をあの手この手で盛り込んでいました。ひとつのチーム(5〜6人)に、メンターが2人入るのも良かったです。そのくらい手厚くしないと、集中させることが難しいので。ダラダラさせずメリハリつけて学べるように、大人が仕切っていく形式になっていて、試行錯誤の結果こういうコンテンツになったのだろうな、と感じさせます。

最終日にプレゼンのコーナーがあるのも良いと思いました。自分のつくったゲームのポイントを、一人ずつマイクを持って発表します。そんな機会なかなかないので、ちょっと良い経験ですよね。小学校低学年なので、そこまで高度なゲームはないものの、中には「海上と、海の中と、深海で背景が大きく変わる」「海賊船で、宝をゲットしながら進む」というような、世界観がしっかりしているゲームをつくった子もいました。すごいなあ、どこからそういう発想が生まれたのかな、「世界観」をどういう風に感じ取っているんだろう、とか思いました。

 


今後も長男がゲームやプログラミングに興味を持つかは全くわかりませんが、マリオメーカーをする姿を見ていて考えたことをつらつら書いてみました。

…しかし私が小学生の頃、ファミコンの「ツーコン」マイクに向かって何か叫ぶと新しいコマンドが!という「たけしの挑戦状」のギミックにものすごく驚いた覚えがあるのですが、長男が2歳の弟に、Padに向かって「あー」と言わせて、いともあっさりその声を録音しマリオのコース内に散りばめていくのを見て、隔世の感ありすぎ!とか思う私なのでした。人間のゲームに対する好奇心と、それに伴う技術の進歩はたった30年でここまでになるのかと。

 

 

 
 

 

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