kobeniの日記

仕事・育児・目に見えない大切なものなどについて考えています。

観客席で世界のねじを巻く 〜舞台「ねじまき鳥クロニクル」〜

 

「いい考えがあるわ。せっかくそこに考えごとをしに入ったんだから、あなたがもっとその考えごとに集中できるようにしてあげましょうか」

「どんな風に?」と僕は質問してみた。

「こんな風に」と彼女は言った。そして半分だけ開けてあった井戸の蓋をピッタリと閉めた。そのようにして完全な、完璧な暗黒がやってきた。

 

ー「ねじまき鳥クロニクル」第2部 予言する鳥編

 

 

 

新型コロナウィルスの世界的なパンデミックについて、誰が事前に予想していただろうか。少なくとも私は一切、まったく、あのようなことが起きるとは想像していなかった。「中国で何かヤバい感染症が流行している」と聞いた時も、それがジワジワと日本にやってきて出勤停止命令が出た時も、「東日本大震災の時もしばらく会社に来るなと言われたけど、二週間ぐらいだったしな」などと高を括っていた。そうしたらひと月、半年、一年…と、いつまで経っても終わりが来ない。コロナ禍は、それなりに大きな影響力で私を変えてしまった。いちばん大きかったところで言うと、会社を辞めた。

リモート勤務が当たり前になり、「おつかれ〜」から始まる同僚との他愛のない話がなくなり、エレベーターの扉が閉まるまで見送るお辞儀がなくなり、オフィス街で立ち寄るDEAN&DELUCAでのコーヒータイムがなくなり…という日々の中で私は、自分が「仕事」だと思っていたことの大半が、ビジネス本来の部分ではなく、その周辺の「ごっこ」みたいな部分だった、ということに気付かされてしまった。私の仕事に関していうと「ビジネス本来の部分」は、リモート勤務でも問題なく進めることができたのだが、そこだけ残すと案外、味気なかった。一緒に働いていたのが、効率を重んじる優秀な人たちだったからだろうか、だんだんと誰もオンライン会議のカメラをオンにしなくなり、雑談のない声だけのコミュニケーションは些細な行き違いを度々生み、疑心暗鬼になるようなこともしょっちゅう、起きた。むしろ、そんな中でも問題なく仕事が進むことを、不思議に感じるようにさえなった。

 

「会うな」「近づくな」「話すな」「叫ぶな」「歌うな」

 

コロナが私たち人間に禁じた行為は限定的なものだったけれど、絶対に欠かすことができないものだったと今でも思う。東日本大震災の頃、各種のエンターテイメントは随分と長いこと「自粛すべきもの」という扱いだった。そして当時、私はそのことに納得していた。仮設住宅で暮らし、衣食住すら思うようにならない人たちがいる中では当然だろうと。

でも、コロナ禍で半年、一年、とライブや観劇ができない日々を送る中で、私は「エンターテイメントは不要不急」に、全く納得できなくなった。全てのイベントというイベントが中止になっていく、あのモヤがかかったような日々。自分はそんなに大してライブやステージ通いをする方ではないと思っていたが、実は「生(Live)」のエンターテイメントがもたらす様々な種類の刺激や感動に、大いに支えられていたんだと思い知らされた。

 

 

「アタッチメント」を演じ、歌い、踊る

「ねじまき鳥クロニクル」は、2020年2月に初演を迎えており、途中コロナ禍の影響で公演を中断した舞台だ。私が観に行くことにしたきっかけはダンサーの友人に誘われたことだが、「一度中断を余儀なくされ、あらためて再演することになった」という舞台だからこそ、余計に観てみたいと感じた。ただの観客である私ですら、「再演できることになって本当によかった…」と思えるのに、作り手の人たちの想いたるや。そしてこの3年半の間には、ウクライナやガザでの戦争があり、いまこの作品(途中に「間宮中尉の長い話」というとても有名なパートがある)を観たいという気持ちもあった。

まだ公演が続いており、できれば多くの人に「観たい」と思ってもらいたいので、あまりネタバレをせずに感想を書こうと思う。途中に15分休憩を挟む3時間で、内容はとても良かった。ラストシーンは決して派手ではないのだがジーンとしてしまい、「ああ、ひとつの冒険を見届けたなあ」という気持ちになった。イスラエル人の演出家インバル・ピントさんは、演出だけでなくダンスの振り付けと、美術も合わせて行なっており、全体に統一感がある。舞台装置や衣装は、多くの要素が削ぎ落とされていて美しく、そして時折、チャーミングにも見える。そのため非常にシビアな場面が続いても、重苦しくなりすぎないという印象が残る。原作は小説であるし、基本的には登場人物の台詞が物語を前に進めていくのだが、ダンスがあり、歌があり、音楽の生演奏があるため、多くの台詞があっても間延びしない、退屈をしない舞台になっていると思った。

 

私は村上春樹については、熱心なファンではないが、まあまあ読んできた方ではないかと思う。ただ長編小説については途中で挫折したものが多い。ねじまき鳥クロニクルについても、一巻くらいで挫折したのではなかったか。ただ、間宮中尉の独白については、すごいインパクトで当時も話題になっていたので、覚えていた。

劇場で販売されているパンフレットによると、この「ねじまき鳥」は、村上春樹が「デタッチメント」から「アタッチメント」に向かうターニングポイントのような作品らしい(スラブ文学者の沼野充義さんによる解説、パンフレットP.36)とても分厚い原作3冊を、3時間の舞台で見せることができる理由は、「アタッチメント」=主人公が、他者に対して積極的に関与しにいくこの物語が「冒険譚としてよくできていて、面白い」からだと思う。観終わって振り返ると「活劇」という意味で新海誠の映画を想起したりもするのだが、それは新海誠が村上春樹のファンだから、というのも関係するのだろう。

 

劇場で、この舞台の宣伝をするPOP を書いてSNSに投稿すると、インバル氏のデザイン画ポストカードがもらえるという催しをやっており、休憩時間に5分で書いてみた

 

これもまた沼野さんの解説に書いてあったことだが、この作品が世界中で翻訳され、愛されている理由は「現代の日本、オカルト的と言ってもいいようなファンタスティックな世界、歴史の深い闇という三層が織り重なった総合小説」であり、この三層が重なり合うダイナミックな物語構造は「演劇的な仕掛けによって新たな表現を生むはず」らしい。今回舞台を観て、舞台表現というのは、固有名詞で名前を持つ場所と、現世かどうかもわからない謎の場所、あるいは心象風景でも、とにかく非常に行き来しやすいのだなと感じた。「世田谷の井戸」「どこだかわからないホテル」「満州とモンゴルの国境付近」など、今ここがそうです、と言われれば、そうとしか見えない。

同時に、原作小説には「わざと抽象的に表現されている事象」がたくさんあることもわかる。それが村上春樹作品の持つ魅力だし、力なのだとあらためて気付かされた。たとえば綿谷ノボルについても、どこかの誰かに限定されるものではなくて、「綿谷ノボル的な下品さ」とか「綿谷ノボル的な悪意」とか、誰にでも湧き上がる可能性のある感情などにも入れ替えられるように作られているのだと思う。

 

色々書いてきたが、「自分のことをそこそこまともだと思っている、『だがあまり物事を深くは考えてこなかった』男が、ある日突然に大切なもの(妻)を奪われてしまい、取り戻すために井戸に潜って冒険をする」というこの話は、あまり予備知識なく観てもシンプルに面白い。なので「毎年ノーベル文学賞を取りそうで取らない村上春樹が原作だ」とか、あまり深く考えずに観にいくと良いのではという気がする。近年「やれやれ」が出てこなくなってきた村上作品だが、舞台では「やれやれ」が出るのか出ないのか、そこも一つ楽しみにしてほしい。印象に残るシーンはたくさんあるが、あえて挙げるとしたらやはり間宮中尉の長い話のくだり(吹越満さんご本人が提案した演出が多く含まれている*1とのこと。非常に細やかなお芝居にずっと息を飲みっぱなしだった)と、笠原メイから素敵な手紙が届くシーン(門脇麦さんが、ある種の100パーセントの女の子像を具現化している)だ。

 

笠原メイからの手紙   by kobeni × nijijourney

 

 

観る方もがんばるのが楽しい「観劇」

私が舞台を観るようになったのは2017年ごろからで、それまで舞台は「ちょっと難しそう」「金額が高い」というイメージがあり、近寄り難かった。テレビドラマで役者さんのファンになった*2のをきっかけに観劇に興味を持ったのだが、最初は「あの役者さんが生で観られる」というミーハーな動機だった。

今でも、「あの役者さんを生で」の喜びは動機のひとつだ(今回の舞台で間宮中尉を演じている吹越満さんのことは、実はずっと前からファンだった。「あまちゃん」よりもっと前だ)けれど、いま舞台を観る喜びはそれだけではない。

観劇を始めて気づいたのは、「観る方もかなり緊張する」ということだ。映画やテレビは当然のこと、コンサートなどよりさらに緊張する。おそらく「長い時間、退席することなく静かにじっとしていなくてはならない」という、観る側のルール、そして「今からここで演じることが全てであり、編集はできない」という、出る側のルール。その両方が緊張の原因になっていると思う。別にちょっとぐらいセリフが飛んだって、モノが倒れたって全然構わないのだけど、それでも出る方は成功したいと思っているに決まっているだろう。だから観客としても、祈るような気持ちで観てしまう。

見方として間違っているかもしれないが、私はどんな舞台も、「サーカスを見る時」のような気持ちで観ているような気がする。「劇」というものが、綱渡りや、空中ブランコぐらい繊細なものに、私には見えるのだ。台詞の応酬だけでもすごいのに、そこに何度も舞台装置の転換があったり、歌やダンスまであったりもするなんて。でも、ここまで観てきたいろんな舞台で、大きな失敗や破綻は体験したことがない。裏方の方々も全員含む、この道のプロの仕事には本当に惚れ惚れする。観客席で、勝手に不必要なまでに緊張しているのだが、私はこの緊張感が好きなのだ。

 

舞台が好きなもうひとつの理由に、「映画などに比べるとスカスカしている」ところがある。スカスカ、というのは貶しているのではなく、観客である自分も頑張る余地がある、という意味だ。「舞台は固有名詞のある場所から心象風景まで常に行き来しやすい」と前述したが、本当に小さい劇場だと、舞台の上に椅子しかない場合もある。その椅子が、公園のベンチになったり、ファミレスの四人がけソファになったりするのだ。周囲が真っ暗で何にもないから逆に台詞の応酬に集中できる、という場合すらある。

観る方も色々と心を動かすのに忙しい、それも舞台の楽しさである。

 

そして当然のことながら、「今まさに目の前でお芝居をしている、踊っている、歌っている」という人が発するパワーはものすごい。間合いとか、息遣いとか、スムーズで美しい手の動きとか、あるいは荒くけたたましい足音とか、それらによってメッセージがより強く伝わってくる。「ねじまき鳥クロニクル」の場合は、歌やダンスに加えて大友良英さんらによる生演奏(ほぼ即興らしい!)がついていたので、歓喜はより歓喜に、絶望はより絶望になって届いてくる、と感じた。

 

最後に舞台はなんと言っても、カーテンコールが素晴らしい。私はむしろカーテンコールを見るために舞台を観に行っているのではないだろうか。それは流石に言い過ぎか。さっきまで舞台上にいたのと、なんだか全然違う人のように出てくる演者が好きだ。先程までここで起きていたことは、現実世界と切り離されたひとつの「作品」であるということを、カーテンコールの存在がよりくっきり見せてくれる。

すごくホッとした顔の人、役の顔よりムスッとしている人、走ってくる人、恭しく頭を下げる人、おどける人、とにかく色々だ。ただ、彼らは一様に「どうでしたか?」という顔をしている気がする。それに対して「すごく良かったです!」という気持ちで拍手を送る、それができることが嬉しい。スタンディングオベーションとか、体験としてはもう最高である。ステージ上も観客席も、劇場にいる赤の他人同士が全員、ほんのひと時だけれど間違いなく一体となっている、この世界においてとっても稀有な、幸福感に満ちた瞬間だろう。

 

「話す」「叫ぶ」「密着する」「踊る」「歌う」「演奏する」「拍手する」……そういうことが当たり前にできるようになって本当によかったなと思う。ブラボーだと思ったら「ブラボー!」と叫んでいい日々が戻ってきて良かった。

コロナ禍をきっかけに、「エンターテイメントがもたらす刺激や感動に支えられていたと気づいた」と前述したが、結局、芸術のようなものが世界のどこかでねじを巻いていないと、人間はだんだんと堕落してしまい、例えばリモート会議のカメラも「もういいや」とオフにしてしまう、想像力をどんどん駆使しなくなってしまうのではないか……と、今の私は半ば本気で思っている。「ねじまき鳥クロニクル」の舞台を観た3時間は、「普段考えないようにしていることを、井戸に入って集中して考える」ような時間だった。

 

今日もどこかで誰かが「どうでしたか…?」という顔をして、カーテンコールに立っている。世界のねじを巻くお手伝いができるなら、これからも何度でも、舞台を観に行きたいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

ねじまき鳥クロニクルは絶賛上演中です。大阪、名古屋公演もあるようです。ぜひ観に行ってみてください。

horipro-stage.jp

 

 


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これまでの観劇日記はこちら

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*1:11/10のねじまき談話室にてご本人が仰っていました

*2:ひとつ前の記事を見てください^^

VIVANTロスのあなたに、次に観てほしい堺雅人作品を紹介するよ

7月期のTBS日曜劇場「VIVANT」はご覧になりましたか?簡単に説明すると、たたらの家に生まれた幼少期記憶喪失で二重人格の自衛隊秘密組織エリートが42歳にして初めての愛を探す物語(ロケ地モンゴル)なのですが、まっったく簡単に説明できてない感がすごいですね。キャラ設定もキャストも予算も限界突破の冒険アドベンチャードラマだったのですが、「敵か味方か、味方か敵か」というキャッチフレーズどおり、毎週誰かが裏切る&謎が謎を呼ぶ展開で、「どうして公安のエリートが尾行の途中でタヌキの置き物を触っているのかな」とか、「テロ組織潜入中に主人公が手でご飯の重さを測り始めたぞ」とか、本筋と関係ないところまで多くの謎に満ちており、作り手の目論見通り私も「毎日がVIVANT(=フランス語で「イキイキと」)」という数週間を送ることとなりました。

 

…いや、視聴率が高かったとか、そういうのはいいんです。日曜劇場でいうと「半沢直樹2」(2020)の方が、化け物的な数字を叩き出していますので。そうではなくて、今回すごく「堺さんが…アレなんですけど…次に何を観たらいいですか?!」って言われる、というのが、私が今回久しぶりにブログを書いている理由なのです。

私は2016年の「真田丸」から堺雅人さんのファンなのですが、私のサカイスト(堺雅人ファンの呼び名です。大泉洋の「子猫ちゃん」みたいなやつ)歴においてもここまでの盛り上がりは初めてだと感じています。2017年以降、Twitter(X)にもファンアカウントを持っているのですが、VIVANT放映中のたった2ヶ月で400フォロワーくらい増えて、なんと過去6年分のフォロワー数の倍くらいになってしまいました。いや、おかしいおかしい。一体何が起きたというのか。

堺さんのドラマや映画でのキャリアが、大体2000年ごろからと考えると、私なんか超超〜新参ファンなのですが、これだけオンライン・オフライン問わず「どうしたらいいですか!?」って聞かれてしまうと、(もしかして私が狂ったように観てきた過去作を紹介することで、私は今、社会平和に貢献できるのかもしれない…)という気持ちにもなってきました。

しかし俳優歴20年以上となる堺さんの作品を一体、どうやって紹介したらいいのか。私が観てない作品や、今はもう観られない作品も、もちろんあります。そこでちょっと考えてみたのですが、今回、ファンが増えた理由には、VIVANTの主人公「乃木憂助」というキャラクターの特異性があるのではと思ったのですね。ドラマep4(4話)くらいから、SNSではサカイストたちによる「これは…堺雅人の過去作品ぜんぶ盛りでは…?!」という声がバズるようになりました。そう、乃木憂助はあまりにもいろんな顔がありすぎて(だいたい一人の中に二人いる時点でチートすぎる)、そのギャップと多種多様なお芝居にハートを射抜かれた人が多かったようなのです。さらに付け加えると、積極的なVIVANT番宣の出演で、50歳とは思えない可愛い挙動をしてしまった堺さん本人も、ギャップ萌えに一役買ってしまったみたいですね。今回は阿部寛先輩が一緒だったせいで、ちょっとはしゃぎすぎたのでしょうか、小動物感に磨きがかかってしまったようです。*1

 

ということで、「乃木憂助みたいな堺雅人をもっと観たーい!」という切り口で、いくつか過去作を紹介してみてはどうか!と考えました。ほんの一部ですが、参考になれば嬉しいです。ちなみに「半沢直樹」「リーガルハイ」も、乃木憂助には欠かせないエッセンスだと思いますが、既に観ている方が多いので殿堂入りとして省いています。そして「真田丸」は、堺さんと1年間暮らす(?)という意味でとても重要な作品で、さすが三谷さんというべきか、観終わる頃には確実にファンになること間違いなしなので、まあ「観てね」とだけ申し上げてこちらも殿堂入り的に省きます。

 

 

 

 

 

はわわ乃木

 

青柳雅春/ゴールデンスランバー


VIVANTが始まった時、憂助の最初の印象は「落ちこぼれ商社マン」で、そのままep1〜3くらいまでそんな感じかと思います。「大きな事件に巻き込まれてしまった、気弱で優しい、いい人」な憂助は、いつの間にかSNSで「はわわ乃木」と呼ばれるようになっていました…笑 

はわわ期の乃木さんが好きな方は、映画「ゴールデンスランバー」を観てみてください。仙台が舞台/原作は伊坂幸太郎/音楽は斉藤和義、首相暗殺犯の濡れ衣を着せられてしまったはわわな青年が、旧友や仲間の力を借りて地下や地上を逃げまくる…という話です。注目ポイントは、何か爆発音がした時の青柳くんのビビりっぷりと、彼女にチョコレートを割ってあげるシーンで、キッチリと半分に割ってしまい、「そういうとこだよ…」と幻滅されてしまう秀逸なキャラ設定。私はそんなヘタレ雅春くんが大好きです。



バカなふりをしているが賢い/賢いふりをしているがバカ

徳川家定/篤姫

 

桜井武史/鍵泥棒のメソッド

今回、乃木憂助について「落ちこぼれ商社マンは仮の姿、実は自衛隊のエリート組織『別班』の一員だった」ということがep4で明らかになり、物語の一つめの山場になっていたかと思います。となるとep1〜3の憂助は、公安の野崎さんや薫さんの前で、ずっと「バカなふり」をしていたってことになりますよね。

バカなふり、というお芝居ならまだ良いのですが、今回、堺さんは「『別班』について知らないふりをしているが、実は知っている。でも知らないふりをしているが実は知っているということは視聴者には伝えたい」みたいな、ものすごく複雑なお芝居をしていたようなのです!!確かに、そう言われてみれば「BEPPAN」の文字を前に、野崎さん中心にでみんなで考えている時の憂助、小声で「べっ…」「ぱん…」とか言ってて、なんかわざとらしい!笑

「芝居をしている芝居」がそもそも難しいのでは、と思うのですが、既に過去に経験していたら、さらに上を行けるのかも知れないとも思いました。

大河ドラマ「篤姫」の家定は、ずっと「うつけのふり」をしています。でも時々、(本当は賢いのでは)と視聴者に思わせるような視線なり、言動が垣間見えます。そして、満を辞して「本当は何もかも見通している聡い人間」としてあらたに視聴者の前に姿を現した家定は、ほんとうに魅力的…!と私は感じました。

一方、映画「鍵泥棒のメソッド」では、監督・脚本の内田けんじさん曰く「偏差値が30」笑…の売れない役者が、一流の殺し屋のふりをします。つまり「賢いふりをしているが実はバカ」なのですが、堺さんの実偏差値を考えると、かなり頑張らないと30まで下げるのは難しそうで、そういう意味ではとても貴重な作品ではないでしょうか。
武史は、一流の殺し屋だけでなく刑事とかピザ配達員とか、いろんな人を演じるのですが、そのお芝居の内容はあまりにヘタなせいか印象に残らず(失礼)、むしろ本当に偏差値が低そうな寝方、泣き方、「うるせえ」の言い方などが際立っています。「バカだな…でも優しくて勇敢なやつじゃん!」と、だんだん武史に愛着が湧いてきた頃、ご褒美のように胸がキューンとなるエンディングが待っている、という作品です。だから最後まで観てね。

 

二面性

 

伊達一義/JOKER-許されざる捜査官

 

脚本家の三谷幸喜さんは、2008年に映画雑誌で堺さんのことを下記のように評したそうです。

明るいのに暗い。笑っているのに笑っていない。賢いのにどこか抜けている。熱いのにクール。クールなのに熱い。相反する二つの要素を同時に抱えた人物を演じる時、堺雅人という俳優は、驚くほどの輝きを見せます。

 

もう08年の時点で「堺雅人にやらせるなら二面性のある役」と述べているわけで、実は堺さんは早稲田で演劇をやっていた時代から、何かしらそういった役を当てられてきたのでは?とも想像してしまいます。ファンになった直後に、堺さんの作品をいっぱい観た上でマトリクスを作ったことがあったのですが(すいません、キモヲタで…作りたくなりませんか?マトリクス)「太陽と月」で言えば「月」の方というか、「何かしらの複雑さが影を落としている男性」という役がすごく多いように感じました。その「影」の原因は、親を亡くしたとか、性的マイノリティだとか、病気を患っている*2とか、いろんな種類があります。なので例えば日曜劇場「南極大陸」で、木村拓哉演じる倉持はすごく「太陽」ぽいのですが、堺さんの演じる氷室晴彦は「月」という感じ。そういう役がすごく多いし、とても似合うなという印象があります。

VIVANTの憂助もご多分に漏れず、堺雅人の役史上最も重そうな(?)トラウマを背負っており、日中は昼行灯、真の姿は法を超えて制裁を与える別班員なのですが、連続ドラマ「JOKER〜許されざる捜査官〜」の伊達一義も、昼はアヒル口でイチゴミルクを愛する刑事で、夜は法で裁けない者をひっそり島流しにしている、というドラマでした。

JOKERは今も根強いファンが多いですし、堺さんの真骨頂と言える「二面性のある役」を最もわかりやすくドラマで表現してくれた、先駆けのような作品だと思います。ただ伊達さんはひとりの人間で、「乃木とF」のように別人格が二人いる…わけではないこともあり、昼夜で服装などの雰囲気は変わるけれど性格や佇まいは実はあんまり変わらない。それは非常に正しいお芝居であるような気がします。

私も後追いながらJOKERはとても楽しく観ました。いっつもどこか寂しそうで、アンニュイで、「僕はこの世に生きていてもいいのかなあ」と思っていそうな伊達さんの方が、「憂」の入った名前が似合うのではないか…と思ってしまいます。JOKER撮影中の堺さんは別の映画のために髪を短髪にしており、伊達さんのサラサラヘアは実はウィッグ、というところも密かな見どころです。

 

 

Fくん

結局、最後まで何なのか説明されなかった「F」の存在。監督の福澤さんが堺さんに「ありませんか?ラグビーの試合中なんかに、『しっかりしろよ』とか、もう一人の自分の声がすること」と説明したらしいですが、堺さんは「ないですけど…」って答えたそうですね笑 私もないですね、ある日とつぜん、自分にそっくりなもう一人の自分が、「カンカンカンカン!!」って木琴叩きながら現れるってことは…ないよ!!でも憂助とFのかけあいはかなり面白く、それを堺さんが一人二役で演じたシーンは、リーガルハイの長台詞や半沢直樹の土下座などにも負けない面目躍如だったのではと思います。


Fくんは、福澤監督曰く「半沢直樹のようなまっすぐな人物」とのことですが、彼の魅力はその雄々しさとか強さ、また「自分のミッションに真剣」「なんかいつも不機嫌」という点ではないでしょうか。

 

速水晃一/ジェネラルルージュの凱旋

うちの夫がよく言っているのですが、「半沢直樹は、堺雅人のような中肉中背の人がやるから良かったんだ」と。もしこれが鈴木亮平とか小栗旬だったらどうなっていたのでしょうか。とりあえず逆らったらその場で投げ飛ばされるか警棒で殴られそう。というのは冗談ですが、色白で、なで肩で、華奢な体型の堺さんが、一生懸命肩を開いて、ドスのある声を絞り出し、時にはヤンキーのような言い回しで相手を脅し、やられたら100倍返していくから、日本人男性は自分を重ねやすくスカッとするのではないでしょうか。


映画「ジェネラルルージュの凱旋」の速水は、救命救急医でどんな患者もICUに受け入れているためとても忙しく、チュッパチャプスぐらいしか食べていません。堺さんも実際にチュッパチャプスしか食べないような生活を送っていたそうで、とても痩せています。大病院の腐敗した体質に絶望しながらも、目の前にいる患者のことは見捨てられない、そういう速水のことを堺さんは

「(原作の速水は)頭の中でずっとサイレンが鳴っているような感じ」

「今すぐ怒鳴り散らしたいような感情と、今すぐその場にしゃがみ込んでしまいそうな疲労の、拮抗しているところにいる」

と評していました。それをお芝居では俯いて腕を組んでいたり、「ずっと小刻みに体が揺れている」という方法で表現している、と思います。ドラマによくあるような派手な命令が飛ぶ手術シーンはなく、「救命救急医の日常」という感じで淡々と心臓マッサージなどをこなしていく様子も素晴らしい。ガチの仕事人として自分の任務を全うする(したいのだが邪魔ばかりされるので、結果的にずっと怒っている)速水晃一は本当にカッコいいんですよね〜…。

制裁シーンになると憂助と交代して出てくるFくんに惹かれるとか、「バナナ投げた時の乃木は良かった」と思ったあなたは、ぜひジェネラルを観てみてください。

 

 

どうぶつにやさしい

 

神崎彰司/ひまわりと子犬の7日間


長い砂漠の旅の終わり、ラクダをとびっきりの笑顔で慈しむ憂助がとても印象的でしたね。あれは堺さんの次の写真集のためのカットか何かでしょうか?我々ファンにとってはただのサービスショットでした。憂助は愛を知らないらしいですが、ラクダへの愛は確実に知ってるじゃん…愛しかなかっただろ…とツッコミたくなりましたね。

動物だけでなくぬいぐるみにも優しいと評判の堺さんですが*3、堺さんと動物といえば「ひまわりと子犬の7日間」ではないかと思います。保護期間を過ぎると殺処分になってしまう犬たちが可哀想で、自分の家で引き取ったりもしているので、家にはイッヌがいっぱいの優しい保健所職員さんと、「ひまわり」という名前の賢いお母さん犬の話です。この映画はなんといっても、堺さんのネイティブ宮崎弁を聴き放題というところが最大の魅力です。*4

宮崎弁って聞いててすごく心地よいと思いませんか。推しの宮崎弁、寝る前の環境音楽とかにぴったりである気がします。学生時代はこの方言で喋ってたのか…うふふ…だんだん気持ち悪い感じになってきましたのでこのあたりで。堺さんにぜひ言われてみたい、「気にせんでいっちゃが!」

 

 

人外

今回、ファンが増えた最大の理由は、「乃木憂助の人外感」にあったのでは、と私は思っています。一般的に「二重人格」がドラマで描かれる場合、「主人格が弱く第二人格が強い、第二人格は主人格を保護するように存在している、主人格が成長して強くなると第二人格は消える、人格は意識や記憶を共有できず一方が出ているときもう一方は不在の状態になる」という描写がとても多いですよね。ですが憂助とFの場合、意識の主導権はどちらかにあれど、もう片方の意識は消えないし記憶も共有している。二重人格というよりは「外からFという妖精(?)がやってきて、憂助の中で一緒に暮らしている」みたいな、アニメ的な設定になっていると思うのです。それによって普段はあまりドラマを観ない層、アニメを中心に観ている人たちもハマったのではないか?と思っています。

「チェーンソーマン」の登場人物たちは悪魔と契約をして、悪魔が同じ体の中にいたりしますが、あれに近い印象があります。しかもその切り替えを、堺さんが本当にアニメさながらに上手く演じていたため、憂助⇔Fが切り替わるシーンも、ドラマの大きな見どころになっていたと思います。

堺さんって本当に、村の一つや二つ焼いてそうですよね。そもそもすごく二次元っぽいと思うのですが。でもあんまり焼いてないんだよな。だからこそ中島かずきさん脚本の作品は本当に貴重だと思います。

 

サジと呼ばれた男/蛮幽鬼

ファンになってすぐの頃に、「堺雅人が長髪で髪の毛を結って、笑顔で人を殺しまくる舞台がある」と聞いて、まずそれを観たいわ!と思ったのが「蛮幽鬼」でした。あんまりアクションシーンもやってない堺さんですが、蛮幽鬼では早乙女太一くんとの殺陣も観られます。殺陣がすごくカッコいいのはもちろんなのですが、サジは「他の人を差し置いて超絶に強い」という設定なので、それを体育の成績が2だったこともある堺さんがどうやって表現するのか…というところがすごく注目ポイントだと思います。

何度か観ているうちに、「『片手でじゅうぶんだ』っていうセリフがあるけど、サジ、特に前半は本当に片手しか使ってない…?」と気が付きました。アクションを派手にした方が強そうに見えると思いこんでいたけど、本当に強ければむしろ「ほぼ動かなくても人は殺せる」ということなんでしょうか。堺さんの、そういう解釈&表現力みたいなものにも常に感嘆させられてしまうのでした。ファンタジー&復讐劇ですので、そういうの好物です、という方にはぜひ観てもらいたいです。「ゲキ×シネ」という形で映像にもなっています。

 

 

 

クレイ・フォーサイト/プロメア

大河ドラマに出た後って、主演俳優はしばらく仕事しなくなりますよね。私は「真田丸」でファンになってしまったので、その後の堺さんがあんまりドラマに出てくれず、NHKの山とか城とかのナレーションしかない時期もあり、結構辛かったです。そんな中、アニメ映画の「プロメア」で、とても重要な役の声をやる、しかも脚本は中島かずきさんで、共演が松山ケンイチ・早乙女太一、というニュースは本当に嬉しかったです。

クレイ・フォーサイトは、主人公のガロ(松山)準主役のリオ(早乙女)の宿敵となるキャラクターです。きっとリーガルハイや、半沢直樹1の時もすごかったんだろうと思いますが、「プロメア」の公開時もすごかったんですよ。トレンドに「堺雅人」が何度も入っていました。映画を観て感想のひと言目に「堺雅人の声が…」ってツイートした人がすごく多かったんだと思います笑 主演じゃないのに…。

VIVANTでもep4の「よぉ山本」のシーンはみんな大好きで、つまり糸目がカッって開いて怖いキャラに豹変するシーンということですが、クレイ・フォーサイトにもそういう場面があります。アニメなので本当にわかりやすく、ずっと細かった目があるタイミングでカッって開くのですが、目が開いてからのクレイの声は本当に…怖いです笑 

まずクレイの体型、すごく太いじゃないですか。その太さに合わせた声を出しているんですよね。なので、あんまり聞いたことがなかった堺さんの声がたくさん聴けます。やっぱり嬉しかったですね〜、それなりにエヴァンゲリオンとかのアニメも好きなので、推しの声で「全弾発射!!!」とか「完成していたのか…!!!??」とか聞けるのは。「紙、同然!!!」とかも良かったな。

 

クレイ・フォーサイトについては、堺さんが「彼が抱えているのは巨大な自殺願望」「あの巨体はそれを隠すための悲しき鎧かもしれない」みたいな、全オタクを狂わせそうな解釈を披露してしまったことで、クレイにもたくさんファンができたしプロメアの息の長い人気に一役買ったと思っています。あと、応援上映がすごく楽しかったです、最後の字幕で大きく「堺雅人」って出るのを、会場のみんなが「さかいまさとーー!!!!」って叫んでくれて、とても嬉しかったなあ……。何回も映画館へ観にいきました。

 


*

 

こんなにダラダラ書いているのに、たった8作品しか紹介できていない!ビックリですが、楽しく読んでいただけましたでしょうか?
私が堺さんのどこに魅力を感じているかというと、「フェミニン&文学青年み」これに尽きます。これは完全に私個人の好みの問題であって、堺さんの全容を表すものではありません。役以外で聞こえてくるエピソードはぜんぶ「かなり知的」か「かなり変」のどっちかで、ファンになったばかりの頃は、なんでこんな人が国民的ドラマの主演をやっているんだろう…ホント不思議な人だなあ…と思ったものでした。そんな美しい顔で、そんな独特の語彙で、世界について繊細に描写しないでくれ。

 


まるで今がキャリアの頂点かのように評される堺さんですが、私はまだまだこれからだと思ってるんですよね。だってまだ日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞取ってないし。カンヌ行ってないし。金田一耕助やってないし。図書館の司書さんみたいな役もやってほしいし、村の一つや二つも焼いてほしいし、東京03とコントもやってほしいし……

でも、すごく家事や子育てもするし、妻の菅野美穂さんと交代でお仕事しているところも大好きなんですよね。なので……待ちまーす!フリーランスになった堺さんのこれからの活躍も、長い時間をかけて拝見していきたいです。VIVANTでファンになった皆さん、一緒に応援していきましょう!

 


PS
このブログの中では実は全然堺さんについて書いてないのですが(気持ちを拗らせすぎていて、ブログのような場所で書くのが無理だった)一回だけ、今は視聴が難しくなってしまった、堺さん主演の「婚外恋愛」というドラマが良すぎて記事を書いたことがあります。
よろしければこちらもどうぞ!

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*1:(バナナマンの「せっかくグルメ」 7/16)

*2:今回、ここでは紹介していませんが私は「ココニイルコト」の前野くんが大好きです!かなり何回も観ています。とてもハマり役だと思うし、ああいうエッセイの延長のような映画がもっとたくさんあればいいのにと思います

*3:(このナタリーの記事、キャプション全部おかしいです、ほっこりしたい時にどうぞ

*4:クランクイン前は「5段階の宮崎弁を披露した」って書いてあるけど、一体どんなグラデーションなんだ。

ダイソーだけで!メモが挟めるファブリックパネルを作ろう

ボンジュ〜、kobeniです!

前回の記事にもチラッと書いたように、趣味が高じてお店を始めました。基本的に輸入したものを売っているのですが、時々、自分でもそいつらを材料にしてなにか作っています。今日はそんな中で思いついたハンドメイドを紹介します〜

 

数年に一回のペースで、ハンドメイド熱が爆上がりすることがあるのですが、どうやら今まさにそのタイミングのようです。先日、いつものように大好きなEtsyを巡回していたら、「fabric pin board」なるものがあると気がつきました。Pinterestで検索すると、こんな感じ。

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fabric pin boardで検索してみてください

なんか可愛いな〜と思って、そしてそんなに高くなかったので、ひとつ購入してみました。(from イギリス)

 
 
 
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ファブリックパネルみたいに、ゴチャゴチャとモノが溢れる収納を隠せるし、メモとか学校のプリントとか集金袋とかも挟めるし、けっこう気に入って使っています。

で、ハンドメイドに夢中な昨今、私はしょっちゅうダイソーに行っているのですが、色々と見ていて(これ、ダイソーにあるもので作れるかも…)と思い始めました。

最近のダイソー、可愛いもの・便利なものがたくさん売ってるんですよ。

初めてやってみた割に、意外とうまく行ったので、紹介します!

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基本的には100円

購入したのは、

 ・カットクロス 100×50cm(300円)

・コルクボード 30×40cm(200円)

・リボン

・画鋲

 

 

です。うむ、全部で700円か。

挟むだけでなく、マスクなんかを、ひっかけたいなという場合は

・プッシュピン

も買っておくと良いです。

 

※後述するのですが、これに加えて、厚さが薄めの綿(キルト芯みたいな、手芸に使うもの)もあると尚良いです。ダイソーに売ってます。

 

このほかに、道具として

・布を切るハサミ

・布を貼るボンド(木工用ボンドや、手芸用ボンド)

・タッカー(これもダイソーに売ってますが、あってもなくてもOK。あると便利)

 

を使います。

 タッカーはこういったものです。

 

(さっきの700円に加えてタッカーと出っ張りのあるプッシュピンも買うと、多分1100円くらいになると思います)

布ですが、今ダイソーでは、元マリメッコデザイナーの方などのカットクロスが売っていまして、それをひとつ買って使いました。けっこう余るので、コルクボードの大きさ30×40cmにプラス数センチのものがあれば、それでももちろん良いです。

 

kurashinista.jp

 

woman.excite.co.jp

 

リボンはこの「三色リボン」を買いました。このうち二色あれば足りるんですが、同じ色で作ろうと思うと短くて足りないので、その場合はこれを二つ買うとか、もっと長いリボンを買うのが良いです。

shop100.iwinz.net

 

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さて、では作っていきましょう〜

まずは布を、ボードに対して2-3cm大きめにカットします。後ろにクルッとやるのでね。(後述しますが「綿があると尚良い」の綿については、この布の下に入れるので、コルクボードと同じ大きさに切って、布とボードの間に敷いてください)

 

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ボードの裏側に布をクルッとして、タッカーでバツンバツンと留めていきます。タッカーがない方は、普通にボンドなどを使ってください。ダイソーのタッカー、めっちゃ音がうるさいので気をつけて。猫が振り向くレベルなので猫が寝ている時は避けてあげて。

 

 

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猫も目覚めるバツンという音

全体を留めるとこんな感じになるはずです。

 

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すごい適当だが… 布が緩んでいるとちょっとカッコ悪いので、なるべくたるまないようにしましょう。間に綿を入れるバージョンは、尚更キュッとした方がいいです。

ちなみにタッカーって、失敗しても、頑張ればホッチキスみたいに抜けるので。

 

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乾くと色が見えなくなるので良いです。接着剤だとシミになるかも

 

角の、布が余るところは、なんとなくこんな感じでボンドで留めてしまいましょう。

 

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まあ、こんな感じになってるはずですね。

ではリボンをつけていきましょう!

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リボンの配色は自由です 幅なども自由ですぞ

数学的にこれをどのように説明すればいいのか私には分かりませんが、こういう形にリボンを貼るのだとすれば、細かく測らなくても間違えようがないような気がしますね。

対角線上に×にして、あとは辺の半分のところで交差させる的な。

よく分からなくなりそうなので、セロテープでリボンの端を留めながら位置を設定しましょう。

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いちおう測る?

そしてリボンが交差した位置に画鋲を刺していくのですが、この時に画鋲が縦に真っ直ぐに並んでいないと、なんかカッコ悪いので、やっぱり定規とかで「直角かしら?」などと確認しながらやるといいですね。アイロンをかけると消えるチャコペンとかで、リボンのあるべき位置などに印をつけても良いかも。

 

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この時点でほぼ9割出来上がっている

画鋲を全部刺しました。

仮留めしているリボンがユルユルです。しっかりピンッと伸ばして、またタッカーやボンドで正式にくっつけましょう。ここでしっかり伸ばしたリボンが、あとでメモなどをスッと挟みやすくしてくれるのです。

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画鋲の針がはみ出る場合があるぞ!

裏っ返してみましょう。アッ!画鋲の針がはみ出ている!怖い!

綿を挟むと、ここまで針が出ちゃうことも無くなるのですが、こういうこともあるのでセロテープやガムテープなどで針を隠した上で、裏側にもいらない布とか、余った布とか、貼り付けると良いと思います。

 

 

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さあ、あとはまあ、やってもやらなくてもいデコりタイムです。

こういうタイルを画鋲の上にくっつけても良いし…(タイルもダイソーに売っているし…)セリアには、そもそも画鋲自体が可愛いやつがあるらしいしね。

 

laurier.excite.co.jp

鳥さんのとかもあるの!可愛いわね〜

マスクを引っ掛けたいので、上の端っこにはアルミの出っ張ったプッシュピンを刺しています。

 

 

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にゃんだこれは

できました!

私は画鋲の上に、古いボタンをくっつけました。もっとキラキラしたものをくっつけるのも良いし、マステでデコったり、絵の具で画鋲を塗ってみたり、そういう風にするだけでも印象が変わりそうです。

 

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あ、特に意味はないんですが、猫が可愛いのでもう一枚載せました。

ボード自体は、ファブリックパネルのように棚の手前に置くのもいいし、こういう大きめのスタンドで机の上に置いておいて、集金袋とかを挿して置くのもいいと思います(とにかく集金袋を挿したい)。

 

さて、作ってから(もしかして、布とボードの間に綿があった方が、リボンがしっかり食い込むので、メモが落ちにくいのかな)と気づきました。なので、このあと薄めの綿を差し込んでみました。

 

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わかる?わかんない?

ちょっとふっくらしたのわかりますか?
こっちの方がやっぱり、リボンをしっかり張って留めた時に食い込むので、なんだか挟む時に気持ちが良いです。

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押してみる

まあ、薄い綿なので、ちょっと押せるぐらいですけどね。あんまり厚いと今度は画鋲が刺さりにくくなるのではないだろうか。

 

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じゃん。綿を入れたバージョンも出来上がりました。

謎の展覧会のチケットを挟んだり… 君に宛てた長い手紙を挟んだり… 子どもがくれた一日姫プレイ券を挟んだり… 集金袋を挟んだり…

いろんな使い方ができそうです。家の鍵とかもやりようによってはいけるかも?

 

ファブリックピンボード、日本に上陸する気配は全くないですが(ていうかそういうモノまじで多すぎ)「四角い材料にリボンを張ってなんか挟む」を前提に、もっといろいろ作れるんじゃないかと思います!私はもっと小さめので、仕事で使う資料を気分良く挟めるやつとか、作ってみたいなと思いました。リモート勤務してると自分の周囲がコックピット化してきますが、それのお供に作ってみてはいかがでしょうか〜

いいのできたら私にも教えてくださいね。Twitterアカウントは@kobeniです。

 

 

 

webショップもよろしくです!

2020cordelia.theshop.jp

過去記事のEtsyシリーズでは、海外から見つけた面白いものなど紹介してます。

www.kobeniblog.com

 

 

 あると便利な布用ボンドなど

 

コニシ ボンド 裁ほう上手 45g #05371

コニシ ボンド 裁ほう上手 45g #05371

  • メディア: おもちゃ&ホビー
 

 

 

 

 

 

 

 

+d ニンジャピン 15ヶ入り クリアー D-331-CL
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【2021年版】保育園(幼稚園)で必要な「フードなし・外せるアウター」を探せ!まとめ

《2021年11月 情報を更新しました》
こんにちはkobeniです。今年も「フード無し/取り外し可能なアウター」を持ってきてね、と保育園に言われる季節が来ましたね。毎年のことですが、定番からネットで買えるアイテムまで、新しい情報に更新しています。
※念のため補足ですが、園で「フードがないもの」と言われるのは、木や遊具にひっかかる危険防止のため。また子ども同士ひっぱったりすることもあり危ないので、などの理由です。
しかし、デザインがかわいい&赤ちゃんだとすっぽり入ってあたたかいフードはまだまだ人気でもあり、フードのないアウターは昔からなかなか探すのが困難なのです!


・kidsより見つけにくい80〜100のbabyサイズ
・ダウンを中心に、真冬の防寒を意識したもの


を中心に、まとめています。


■ 会社帰りに&近所のチェーン店でゲットしたい!という方に

【ユニクロ】


最初に記事を書いた2010年頃はユニクロに「フードなし」がなかったのですが、今やkids&babyサイズフードなしのアウターもいろいろ売ってますのでチェックしてみてください。
こんな感じで↓↓


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色が豊富なのも良いですね ちなみにフリースもあります

ユニクロはキッズサイズ(100〜)も充実してるし、買いやすいですよ。


公式サイトこちらから。

サイトトップUNIQLO

ベビートップUNIQLO

キッズトップUNIQLO




【GAP】

GAPも、むかーしから、フードなしのベビーサイズをきちんと作ってくれてるブランドです。
無印などに比べるとちょっと使い勝手は悪いけど、デザインがかわいいですね。
ちょっと高いけど、店舗に行くとたいてい20-30% OFFをやっていたりするので、それで買ってみては?

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https://www.gap.co.jp/browse/product.do?cid=1168224&pcid=8770&vid=1&pid=709929066

フードが外せないアウターも豊富なので、間違えないように気をつけてください。


公式サイトはこちらから!
GAP Japan Official Online Store|公式ギャップ通販サイト | Gap
https://www.gap.co.jp/browse/category.do?cid=8770&mlink=84564,18734894,DP_1_TG_OuterwearJackets




【無印良品】

無印良品は、たいていのアウターがフードを「外せる」ようになっている、そしてリーズナブルで安すぎない価格帯…。約9年前からずぅーっとなんです、さすがです。

フリースが出てる!真冬まではこれが活躍しそう。でも冬用アウターとは言えない、ちょっと寒いかも。

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1290円!なんてお財布に優しい価格

www.muji.com



新しいアウターがそろそろ出てくる頃みたいですね!リバーシブルのもいいなあ。
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洗える中わたリバーシブルジャケット(ベビー) ベビー80・ライトベージュ | ベビートップス 通販 | 無印良品

ボアフリースというのもあるみたいですが、落ち葉がすごいくっつきそうな気がする。


公式サイトはこちら。
https://www.muji.com/jp/ja/store

ベビーアウタートップはこちら。
ベビートップス 通販 | 無印良品



【H&M】

2020年時点で「実はけっこう推せる」とおすすめいただきました。オンライン通販でも一点から送料が無料だったり、フードはだいたい外せる、夜が長い北欧のブランドだからかさりげなく反射材がついてる(保育園の帰り道は暗いので良いですね…)などのコメントを頂きました!

キッズアウタートップこちら。いろいろある!
子供服 通販 | キッズファッションウェア | H&M JP

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耳ついてる


フードに耳ついてる。でも外せる。


フーデッド パッデッドジャケット - ピンク - Kids | H&M JP

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耳ない。

昨年もそのようにおすすめもらったけど、基本フードは外せるようにしたのかな?H&M。



【coen】
今あるもので言うとこれかな?でもこれから増えそうな感じがします。
「フード取り外し可」でサイト内絞り込み検索できます。


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www.coen.co.jp



【西松屋】

なんとオンライン通販ができるようになっています!さらに店頭受け取りも。
wowma.jp

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wowma.jp


公式サイトはこちらです。サイトもかなり見やすくなった?!この一年で劇的に進化か?
西松屋 | マタニティ・ベビー・子供服(~160㎝)など情報満載




■オンラインで、ラクしてかわいいのをポチりたい!という方に


【amazon】

amazonは、80サイズが少ないのですが、90~少し大きめサイズはまあまああります。
とにかく早く安く買いたい方には良いかもしれません。
すぐ商品が入れ替わっちゃうので、リンクが死んでたらすいません…。

[ミキハウス ホットビスケッツ] ジャンパー

その他この辺りもどうぞ


【ベルメゾン】

保育園での使いやすさを追求した点では、通販サイトだとベルメゾンが最強なんじゃないかと思っています。名前を書くところがあったり、本当に親切なんですよー。

フードに耳あるの人気だな。
www.bellemaison.jp


公式サイトこちらからどうぞ。
通販(通信販売)|ベルメゾンネット


【Conbi mini】
「コンビミニは通販の方が使い勝手がいい」アウターでも6000円前後だそうで良いと教えていただきました!

combimini.jp

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女の子向けが豊富です


公式サイトこちらから~
combimini.jp



■ちょっとお高くても、雨や雪に負けないヤツがほしい!(アウトドア系)


【パタゴニア】

今年もめちゃかわなパタゴニアです。これとか色使いとか利便性とかすごく良さそう…
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ベビー・リバーシブル・トリブルズ・フーディ | パタゴニア公式サイト | Baby Reversible Tribbles Hoody


毎年ちょっとデザインが変わるので、気になって見てしまいます。
しかし保育園でドロドロにされたくないやつね…普段づかいにどうぞ。

公式サイトこちらです。
パタゴニア アウトドアウェア




【ノースフェイス】



なんだこのイメージ画像は!なんて可愛いんだ!お母さんが欲しいぞ!

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Zip in Zipという新シリーズみたいです


気温に合わせて、中のあったかい部分をつけたり外したりできるシリーズが出たみたいです。
保育園にそこまでのやつ使うか?という問題はあるが…良すぎる。
Kids 2021FW Zip in Zip|THE NORTH FACE


公式サイトこちらです。
THE NORTH FACE - ザ・ノース・フェイスブランドサイト


【モンベル】

サイズが100からしかないみたい。ラインナップが変わったのかな?

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去年までとデザインが変わりましたね

公式サイトはこちら〜。
モンベル | オンラインショップ




いかがでしょうか。ちなみに小学生もフードなしのアウターがあるといいのに!という声もありましたが、上記のようなお店はboy&girlsサイズも割とつくっているところが多いと思いますので、そちら見てみてくださいね〜。


あと、検索からお越しの皆さんはじめまして!twitterもやってますんでよかったらフォローどうぞ^^
twitter.com

さいきんのわたくし

ブログだけを読んでくださっているあなた、こんばんは。今夜は月が綺麗ですね(物理的な意味で)だって中秋の名月だから…。

さいきんの私についてですが、

 

1.薄い本を作りました。

2020cordelia.theshop.jp

いろいろ考えて、ブログではなく本にエッセイをまとめてみました。現在は売り切れてしまったので、ないです。ごめんなさい。

 

2.お店を開きました。

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2020cordelia.theshop.jp

こちらもいろいろ考えて、このブログでも何回も書いてきたEtsyで、仕入れをして販売するということを始めました。

お店のインスタもあるからよろしくね。

https://www.instagram.com/cordelia_kobeni/?hl=ja

 

そんなことを最近は、ほぼTwitterで発信しております。できれば見て欲しいな〜Twitter、な〜。

Zoomを使って、ラジオのような飲み会のような「BARこべにとかおり」というのも不定期でやっています。

 

 

…さあ、続きはウェブで!チャオ!

こべに🎪 kobeni in the house (@kobeni) | Twitter

 

ありがとう、大好きな保育園

 

 

この3月、次男が保育園を卒園する。長男も同じ保育園に通っていたので、約10年にわたる保育園との日々が、終わろうとしている。大好きな保育園だった。たまたま選んだにしては出会いが幸福すぎた。固有名詞を書いてしまうといろいろと問題が生じるので書かないが、おそらくこの国にはこの保育園のようなすばらしい園がいくつもあるのではと想像する。大好きな保育園の思い出、印象に残っていることを書いてみようと思う。

便宜上、ときおり「私の保育園」と呼ばせてもらう。愛情を込めて。

 

 

 

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園ノートにはよく絵を描いていました。園の人たちが描いてくれた絵もあります

 

 

「先生」と呼ばせない

保育園では大人たちは「先生」ではなく「〇〇さん」と呼ばれている。大人と子ども、親と子の関係は、どうしても「指導」「庇護」から「上下」「支配」につながるリスクがあり、けっこう危険だ。だが私の保育園には「先生と生徒」はおらず、「大人と子ども」がそこにいるだけだった。

大人は「ちょっと先に生まれてきた人」として、子どもたちと過ごす。もちろん、やっちゃいけないことはダメと言うし、サポートしなければならないこともたくさんある。だがけして「大人の方が偉い」わけではない。なので、たとえば子どもが何かケンカをして親が報告を受けたとしても、「〇〇と叱り、指導しました」というようなコミュニケーションにはならない。

保育園は、子どもたちがはじめて色々な人と出会い、コミュニケーションを取っていく場でもある。そこが、こういった価値観・世界観であると、まず子どもたちは「自分たちはおだやかに歓迎されている存在」と感じることができる。そういうことが素晴らしいと思う。ちなみに大人たちはエプロン(よく、テレビなどで保育士さんが着ているアレ)もしていない。それぞれ好きな服で来ている。大人にもいろんな人がいるよ、ということを知ってもらうため、だそうだ。

 

自然と、本物

よく「子どもたちはなるべく自然に触れさせるべき」といった言説を見かけるが、私は「そうは思うものの、その理由に、自分にとって納得感があるものがない」とずっと考えていた。だが、最近は「自然(=土、花、虫など)は、子どもにめっちゃ近い」かつ「割と予測できないものだから面白い」からかしら、などと思っている。

子どもと一緒に歩いていると、ひとりで歩いていては絶対に気づかない、小さな鳥の羽根や、ガラスの欠片などを彼らは目ざとく見つけてくる。地面が近いのだ。自分たちに近いもの、しかも「ただそこにあるから、来るもの拒まずな姿勢」なものと親しくなるのは、当然のことだろう。石とか草とかは、睨んだり拒絶したり逃げたりしない。

また「予測できないから面白い」について。人間界にあるものは、基本的には「先にあった自然界に影響を受けてあとから造形された」ものが多い。だが自然のそのままの姿は、「人間にとっての秩序」の影響を受けない。子どもたちは泥遊びが大好きだが、土ひとつとっても、水を入れたり乾かしたりするだけで色や温度や形が変わるし、子どもにとっては「なんかこれ、そこら中にある割にすごい面白い」んじゃないかしらと思う。

 

6歳の次男と、今年1月ごろに保育園へ向かう途中、彼が落ちている葉っぱにくっついていたテントウムシのさなぎ(大きさ約3mm)を、めざとく見つけたのには驚いた。「これはテントウムシになるよ」と言うので、保育園でしばらく飼育させてもらった。すると2日後くらいに本当に小さなテントウムシになっているではないか。羽化したばかりのテントウムシは赤ではなく黄色だった。かわいい。自然、面白すぎる。

そもそも人間の体は自然の影響を受けやすく、太陽の光を浴びるとセロトニンが出たりするようにもなっている。子どもが自然に親しむのが心にも体にもいいことは、きっとみんなが感づいているだろうと思うけれど。

自然といえば食べ物もそうだ。保育園に、魚をまるごと焼いて食べる日があるのだが、その魚を、園児たちは焼く前にまず絵に描く。絵に描いたあとで、焼いて美味しくいただく。なのでうちの子は、生魚と刺身と切り身と焼き魚の区別に詳しい。絵は、どの子の絵もだいたいウナギみたいに見えるが。

 

私の保育園の庭は舗装されていない。舗装されていないどころか、かなり凸凹している。四季によって、園庭に咲く花がどんどん変わるように、いろんな木や花が植えられている。草も、場所によっては生えっぱなしになっている。気を付けないと手を切る雑草もあり、それらは子どもたちに「包丁葉っぱ」と呼ばれていたりする。

自然は面白い、心身にもいい、でも時には怖いものだ。年長になるとキャンプのようなイベントがあるのだが、そこでの川遊びについて、園の大人たちのこだわりに驚いたことがある。水の事故などが相次いで報告される川遊びを、いかにして実現させるか。子どもたちには全員ライフセイバーを着用させ、大人たちが複数川に入り、小さな囲みをつくった上で、穏やかな川の流れを体験させようと考えている、とのことだった。川の流れへのこだわりがすごい。

「リスクがある」と、控えることは簡単だ。だが「川の流れがどういうものか」を子どもたちが知っていなければ、「危ないのかもしれない」という予感さえ抱けない。本物はどういうものなのか、知って感じて、考えてもらう。そういうことを大事にしているのだなと思う。

 

 

「いい子」と「悪い子」はいない

子どもにはそれぞれ個性があって、発達の順番やスピードも違うし、それ自体ひとりの子の中でも変化する。園ではときどきトラブルが起きる。子どもたちは、他者と出会い、言葉を獲得し、育っていく中で「思い通りにならないこともある」ことを知る。驚くべきことに赤ちゃんは、「世界って基本的におれの思い通りになるっしょ、違うの?」みたいな感じで生まれてくるのだ。

だからイヤイヤ期があるし(2歳児は、いまブドウが食べたいと言えば、自然に冷蔵庫の中にブドウが顕現するぐらいに思っている)、お友達に嚙みついちゃう時期もある。本当は大好きなのに、「キライだよ」とばかり言ってしまう時期も、あったりする。

長男が年長だった頃、Yくんという、とても仲良しの友達がいた。ふたりはいつも一緒にいって、レゴをしたり、絵を描いたりしていた。Yくんはものすごく絵が上手くて、しかもものすごい量を描いていて、パラメータが完全に絵一局集中みたいな子であった。そんな二人だったが、ある時からケンカが増えてくる。うちの長男が他の子と遊ぶとYくんが怒る。でも、長男は別の遊びをしたい時もある。そんな中でYくんは、うちの子に「キライだよ!」「もう遊ばない」と言ったり、時には叩いたりするようなことも出てきた。

私は天才肌のYくんが大好きで、「うちの子は凡人だが、彼のような才能あふれる人間のそばにいることもまたいい刺激…」とか思っていたので、その話を聞いてしょんぼりしてしまった。そして、保育園に相談をした。私は、Yくんを叱責したいとか、引き離してほしいとか、そういうクレームを入れたいわけではないこと、本当は仲良くできるはずの二人なので、いい「合いの手」みたいなものを入れてもらって、見守ってほしいことなどをお願いした。そして、Yくんのお父さんお母さんも交えて、二人の関係を見守る周囲になろう。と約束した。

こういう時に、「園の指導が悪く起きた問題なので、すぐYくんの親御さんに連絡・報告します」といったことにならないのがとても良い。この件においても、「悪い子」は基本的にいないのだ。結局、ジワジワっとした我々の働きかけもあったのか、二人の関係はまた良好なものに戻った。

小学生になるにあたり、うちの長男とYくんは違う学校に進んでしまったが、保育園の同窓会で(そういうものがある)久しぶりに会ったYくんは、相変わらず絵が上手でかつすごくしっかり者になっており、「あの頃は申し訳なかった」とか、長男に言っていた。

 

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Yくんの絵。才能があふれ出している

 

 

人のありようというのは、結局はその周囲・環境に大きく影響を受けるのではないかと思う。どう迎え、どう相対するかによってその人のあり方は大きく変わる。これは昨今よく言われる「多様性」を考える際に、特にマジョリティ側に属する者が心に留めておかなければならないことだと思う。

ちなみに私の保育園には、外国人も障害のある子も通っている。もちろん「園が責任を持てる範囲で」などの判断基準はあるのだろうが、子どもたちにとって彼らと一緒に過ごすことは日常だ。「子どもは異質なものを排除する」などと言うが、少なくともこの保育園ではウソである。排除を許す環境になっていないかどうか、関わる大人は胸に手を当てて考える必要があるのではないか。

 

 

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園ノートを見返していたら、折り紙の猫が出てきた

 

 

 

つい最近のことだ。卒園を控え、みんなと離れ離れになることへの不安や悲しみで、ナーバスになる子どももいた。小学校は、住んでいるエリアや家庭の事情で、年長クラス全員が同じ学校へ行くわけではない。子どもたちもだんだんとそのことに気づき始める。そこで保育園では、それぞれの進む小学校をぜんぶ、子どもたちで見に行く。クラスからひとりしか進学しない私立の小学校でも、クラス全員で見に行く。そうすると、自分が進学することに誇りが芽生えるらしい。みんなに「すてきだね」って言ってもらえることで、不安や寂しさより、「一年生になるんだ」という期待や喜びが勝ってくるのだと思う。毎年やっているらしい(長男も私も忘れていた)が、よく考えたなあ。子どもたちをよく見て知っていないと、出てこないソリューションだ。

 

こんな風に、保育園のすばらしさを数え上げていくとキリがない。約10年、ほんとうにお世話になった。子どもとは、人間とは、についていろんなことを教わった。長男が泣き虫で困った時も、次男の言葉が遅く悩んだ時も、丁寧にやさしく相談にのってくれた。このような保育園があることは、この国にとってひとつの希望だなと私は思っています。そして、どうしても「教育」という題目の基に「統率」「管理」に偏り、一人ひとりを見ることが難しい日本の公立小学校は、もう少しこの園のように変わっていけないだろうか、とも感じている。

 

 

 

長男と次男が、保育園にもらった「大きく確かな存在肯定」は、これからの人生でもずっと、彼らの心のいちばん根っこの部分になり、彼らを支え続けることだろうと思う。

本当にありがとう、大好きな保育園。

 

 

 

Etsyで世界を旅しよう vol.5 ローリングピンでクッキーをつくった

Hello world, kobeniです。

Etsyで見かけてずっと気になっていた「rolling pins」のことをツイートしたら、友人のかのこ氏(twitter:@kanoco_12)が購入してトライしてみてくれたのですね!おお~楽しそう~と思ったので、わたくしも購入して、クッキーをつくってみました。

 

https://twitter.com/kobeni/status/1226477975408766976?s=20

 

 これが、きっかけになったツイート

 

これが、かのこ氏が焼いたクッキー

 

 

ローリングピンはお菓子づくりか、あるいは陶芸などのクラフトに使うらしいのですが、伸ばすときの麺棒そのものに型が彫られていて「そ…その手があったか!!」というような器具です。rolling pinsだけだとただの「麺棒」の意味なのですが、たぶん麺をあのような棒で伸ばすのはアジア圏であって、ヨーロッパなどであの棒といえばお菓子づくりの方がメジャーなのかもしれません。Pinterestなどのサイトでrolling pinsと検索すると、このクッキーづくり用のpin画像がたくさん出てきます。

海外ではクリスマスのクッキーづくりに使われることが多いようです。かのこ氏から、「けっこうデカかった」と聞いていたので、我が家では子ども用(サイズが半分くらいので、子どもがコロコロするのに丁度いいもの)を購入してみました。

 

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これがrolling pins

既に見た目がかわいいですね。キッチンに置いてあったら和みそうです。クッキーそのものはスーパーに売っている超ふつうのやつを使いました。さて早速コロコロしてみましょう!

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こんなふうに…

子どもはぜったい「やりたい!!」って言うだろうと思ったのですが、案の定大人気でした。上手にできるのだろうか!

 

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クルクル!

おお~!できた!

 

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大人用はこの倍くらいの長さみたいです

6歳児の手でこんな感じなので、子どもが扱うにはこの大きさはピッタリかもしれません。お料理が好きな方で、もっとたくさんの量をつくる場合は、大きい方がたくさん、柄も美しいクッキーが作れるような気がします。

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ごく普通の型しかないためこんな感じです

あとは普通のクッキーと同様に、型で抜いて並べていきます。

もっと大きくて、丸い型抜きがある方が、柄が映える気がしますので、そのようなものを準備しておくのがおススメです。

 

 

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ぜんぶ並べました

 

そして焼いてみました!さいきん電子レンジが壊れて買い換えたばかりなので、オーブン機能はこのクッキーを焼くのが初仕事です。やりがいのある初仕事で良かったですね。

 

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家族で美味しくいただきました もっとたくさん焼いた方がいいです

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おお~!?模様が入っているだけでなんとなくプロっぽい!もっと薄くてもよかったかも…あと、もうちょっとコンガリ焼いてもよかったかも…でも初めてにしては上出来では!

 

rolling pinsはいろんな模様がありまして、私ももう何本かほしいなあと思いました。

 

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猫とか

The Perfect Rolling Pin For Cat Lovers Out There - I Can Has Cheezburger?

 

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これは、ポ……

pin.it動画でも見られます

 

 

次は違う柄のも買ってみたいな~なんて思いました!

 

 

 

(おまけ 次男がサラッとつくったカービィのクオリティが謎に高かった)

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目までリアルなカービィ

※2021年1月追記

お店でピンを販売するにあたり、もう一度作ってみました。

生地はなるべく薄めにすること、また生地に模様をつけ型を抜いた後に、一度冷蔵庫で冷やしてから焼くこと、などに気をつけるとさらに綺麗に焼けます!

模様をつける時、ピンに生地がくっついてこないように、小麦粉などをつけてやってみてくださいね〜 

 

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